俳優の吉田鋼太郎と賀来賢人が、テレビ朝日系ドラマスペシャル『死命~刑事のタイムリミット~』(5月19日21:00~23:05)で共演することが16日、明らかになった。『今日から俺は!!』(日本テレビ系)で親子役だった2人が、刑事と追われる殺人犯という関係を演じる。

  • 左から吉田鋼太郎、賀来賢人 -テレビ朝日提供

このドラマは、作家・薬丸岳氏の小説『死命』がを初めて映像化するもの。吉田が演じるのは、女性を狙った連続殺人事件を追う刑事・蒼井凌で、刑事人生に心血を注いできた中、病で余命宣告を受けたのを機に、死の恐怖に襲われながらも、残された時間を職務に注ぐことを再決意し、捜査に没頭するという役柄だ。

賀来が演じるのは、そんな蒼井に追われる、同じく病で余命宣告を受けたデイトレーダー・榊信一。命のタイムリミットに直面した彼は、抑え込んできた殺人衝動に忠実に生きると決め、連続殺人に手を染める。

余命宣告を受けた者同士でありながら、命との向き合い方も、悟った使命も相反する2人は、ヒリヒリする駆け引きを交錯させながら、追走劇を展開していく。

吉田は「僕はいつも台本から得る人物像を頭に入れた上で、イメージに合う誰かを思い浮かべ、その人になろうとしながら演じるんですよ。今回の蒼井については、僕自身が大好きで尊敬している柴田恭兵さんのイメージがいいんじゃないかな、と。しかし、そうなると、僕なんかが入り込む隙間はないなぁ…なんて思ったりもしながら(笑)、蒼井を演じる日々でした」と明かす。

賀来については「見た目も繊細ですし、芝居にちょっと狂気をはらんだようなところもあるので、今回の役にピッタリだと思います」と評価した。

そして「 『死命』は、罪を犯す榊の背景がとても切なく、悲しいお話です。その一方、“死を背景にした刑事と犯人の息詰まる攻防”の場面では、人々が一生懸命生きていて、自らの使命をまっとうしようとしている。その使命が正しいものか否かはさておき、いろんな意味で手に汗握り、やがて涙し、『いいドラマだった』と思っていただける作品になるはずです。僕らもそのために頑張りましたので、ぜひご覧ください」と呼びかけた。

賀来は「榊は闇を抱えた部分がとても強い人間なので、逆にそこじゃない“人間味のある部分”をどう表現するかに気を付けました。撮影では、彼が特殊な人間だとは思わず、誰でもそうなり得るな…と、危機感を持ちながら演じさせていただきました」と振り返る。

また、「実は今回、1日に5人の首を絞めるという、僕にとっては初挑戦となる撮影もあったんです。演じるのはすごくつらかったです…。今振り返っても、撮影期間中は常につらくてハードなシーンばかりでした。だから、なるべく本番以外は明るく過ごしました(笑)。とても緩急のある撮影でしたね。撮影期間も短かったので、連帯感がすごく大事な現場だったとも思います」と撮影の裏側を明かした。

そして「吉田鋼太郎さんとは直接絡むシーンこそ少なかったのですが、濃厚な場面があったので、緊張感がありました。鋼太郎さんの迫力というか、重みで押しつぶされないように必死でした。すごい先輩です! ただ、そんな鋼太郎さんとも空き時間になると、くだらない話しかしていませんでしたね」と笑顔で語った。

テレビ朝日の川島誠史プロデューサーは「初めて『死命』を読んだときの心の揺さぶられ方は、これまで経験したことのないほど大きなものでした。単なる“感動”や“興奮”とも違う、ずっと心の奥深くを揺らし続けるような感覚を抱きました。この感覚を、けして濁すことのないよう、真っ直ぐにお届けしたいという一心でドラマにしました。吉田鋼太郎さん、賀来賢人さんをはじめ、今をときめく素晴らしい俳優さんのおかげで、そのときの感覚はより一層凄みを増してお届けできると思っています。ぜひご覧ください」とコメントしている。