相談その5「休日がさみしい……」

――平日は仕事が充実しているのですが、趣味がないので休日はやることがなく、彼氏もいないのでさみしいです。今年のGWは10連休と聞いて、今から絶望して震えています。私は連休中に何をすればいいでしょうか(33歳女性・事務職)

何をすればいいのかって言われても(笑)。僕も、クリトリック・リスを始めるまでは、休日に家で寝ているような人間だったんですけど、ふとしたきっかけでクリトリック・リスを始めて、プライベートも充実していったんです。要は何かのきっかけだと思うし、そのきっかけを探しにいけばいいと思うんですよ。

例えば、僕はいま、アイドルと対バンすることも多いんですけど、アイドルにハマっているドルオタの人たちとかは、僕と同じような年齢の人もいて「この年になって熱くなれるものを見つけた」って人も多いんですよ。ライヴの現場だと、そういう人たちが年齢や性別関係なく集まって、めちゃめちゃ楽しそうなんですよ。なので、この人もアイドルを観に行ったらいいんじゃないでしょうか(笑)。ドルオタの人たちって、客同士で繋がろうとする力がすごいんですよ。新しい人を受け入れることが推しの応援に繋がるので。そういう場に一歩足を踏み入れてみることで、僕のように一発で人生が変わることもあるので。自分を卑下して家に閉じこもるよりも、人のいるところに行ってみると良いと思います。あっそうだ、GWの前なんですが、4月20日にクリトリック・リスの野音ワンマン・ライヴがあるので、行ってみてはいかがでしょうか(笑)。僕の友達やお客さんでよければ紹介しますよ。

  • サラリーマン時代の経験をもとに的確なアドバイスをくれる、スギムさん

相談その6「ゆとりって言われるのが嫌……」

――ことあるごとに「ゆとりだねぇ」と"ゆとり世代"であることを指摘されるのがムカつきます。スギムさんは、「こいつゆとりだな~」とか思うときはありますか? ゆとり世代だからって、そんなに悪いんですか? (24歳男性・製造業)

ゆとりだなって思うとき、ありますよ。連絡もせずに約束をブッチする奴とか。でも、逆に今の時代、僕らも「老害」とか言われるんですよね。だから、「俺ら、なんでゆとりとか言われんねん!?」って言うけど、こっちも「なんで老害なんや!?」って思うんですよ(笑)。お互いにずっとそういうことを言ってたら、いつまで経っても絡めないですよね。だから、世の中には「ゆとり」も「老害」も認めてほしいですね。ゆとりとか言うんだったら、そっちも老害であることを認めろ、と。じゃあこっちも老害を認めるから、おまえはゆとりを認めろと。そうすることで、お互いを認め合えるんじゃないでしょうか。

相談その7「上司から毎日怒られて……」

――上司から、毎日のように「お前は仕事ができない!」と怒られます。できない自分も悪いですが、これ以上言われると逆ギレしてしまいそうです。(28歳男性・メーカー営業)

「仕事ができない」と言われ続ける……。う~ん、それはキレてもいいんじゃないですかね? 仕事というのは、色んなことが絡み合っての集合体だと思うんですよ。「お客さんのところに定期的にご挨拶に行けてないじゃないか、ちゃんと行きなさい」とかって具体的に指摘されて怒られるならわかるけど、仕事ができていないって頭ごなしに否定するのは上司の方がおかしいと思うので。「じゃあ、仕事ができるようになるにはどうしたらいいんですか!? 具体的に指導できてないあなたも上司としての仕事ができてないんじゃないですか!」ってキレてもいいんじゃないですか。

  • ワンマンライブでのステージ(写真:RYUTARO SAITO)

相談その8「飲み会に行きたくない……」

――会社の宴会の席などで、みんながバカ騒ぎしている中、自分はどうしても自分を捨てきれません。スギムさんはご自分を捨てきっていらっしゃると思うのですが、どうしたらそういう境地に立てるのでしょうか? (31歳女性・事務職)

いやこれはね、僕も乗り切れないときがありますよ。ライヴのときは、自分のテンションを持っていく、メンタル的なトレーニングができているので、パンツ一丁になってスッと切り替えることはできるんです。ただ、たまに飲み会に誘われて行ってみると、まわりがめちゃめちゃでき上がっていて、そのテンションについていけないときはありますよ。そういうときは、もう無理ですよね。この人は毎回そういうことで悩んでいるんですよね。でも、そういう乗り切れない人も含めて飲み会だと思うんですよ。全員が全員、アホみたいなことになってたら、収拾がつかないじゃないですか。アホみたいなことをやってる人は、それはそれでやらせておけばいいんですよ。僕は、サラリーマン時代に率先してやってましたけど(笑)。でも、全員が楽しんでいるわけではないですよね。飲みたくもないお酒を飲まなくてもいいし、それは自分の性格だし、自分を殺さなくてもいいんじゃないでしょうか。

(行きたくない飲み会には行かなくても良い?)個人的な意見で言うと、毎回毎回は来なくても良いけど、ポイントでは来てほしいなと思います。僕の送別会のとき、来てくれなかった人がいたときはショックでしたからね。「なんであいつ来てくれてないんや!?」って(笑)。こういうことを言うと今はパワハラ的な発言ってなるのかもしれないですけど、良い環境で働くためにも人間関係は必要だから、自分の出られる範囲で、飲み会にも出た方が良いと思います。

取材を終えて

サラリーマン時代を思い出しながら、至って真面目に、的確なアドバイスを送ってくれたスギムさん。上司としても、いち会社員としても、とても素敵なサラリーマン人生を歩んできたことがわかり、スーツ姿で凛々しく活躍する姿が目に浮かんできました。そんなスギムさんが、パンツ一丁で野音のステージに立ちます。「クリトリック・リス生誕50thイベント」は、いよいよ4月20日(土)東京・日比谷野外音楽堂にて開催。サラリーマンもバンドマンも、ゆとりも老害も、みんな野音に集まれ!!

クリトリック・リス
『ENDLESS SCUMMER』(読み:エンドレススカマー)
発売日:2019年2月20日
価格:2,500円+税
品番:SCUM-001
レーベル:SCUM EXPLOSION
POS:4580529539039
形態:アルバム
収録曲:
1. 四番目の女
2. MIDNIGHT SCUMMER
3. エレーナ
4. ちゃう
5. NONちゃん
6. 群青の純情
7. 俺はドルオタ
8. レイン
9. 転生
10. 味噌汁
11. ラストライブ
12. RAVE

  • クリトリック・リス『ENDLESS SCUMMER』

●information
「クリトリック・リス生誕50thイベント」
2019年4月20日 日比谷野外音楽堂
時間:開場 17時00分 / 開演 18時00分
チケット料金:前売り 3,000円 / 当日 3,500円
※雨天決行
※3歳以上要チケット

クリトリック・リス

音楽経験のなかったサラリーマンが、行きつけのバーの常連客達と酔った勢いでバンドを組む。しかし初ライブ当日に他のメンバー全員がドタキャン。やけくそになりリズムマシーンに合わせてパンツ一丁で行った即興ソロ・パフォーマンスが、「笑えるけど泣ける」と話題となりソロ・ユニットとして活動を開始。過激なパフォーマンスでアンダーグラウンド・シーンの話題を集める。2016年には自身をモチーフとした映画「光と禿」で役者デビューし数々の賞を獲得。2017年47歳にして奇跡のメジャー・デビュー。