自分の住んでいるアパートやマンションの共用部が明らかに汚れていたら、あまりいい気分はしないもの。特に管理費を毎月支払っている場合、きちんと管理をしてほしいと思うのではないでしょうか。そこで今回は、解決方法について不動産・住生活ライターの高田七穂さんにお話を聞きました。

Q最近、掃除回数が減ったみたい。廊下が汚れている。管理費を払っているのに納得がいかない。どうすればいい?

A管理に不備があったらすぐに大家さんに連絡しましょう。

管理会社と管理を委託する契約を結んでいるのは大家さんです。大家さんは建物を管理してもらう対価として、管理会社に毎月一定額を払っています。ただし、管理会社の業務範囲は、どの会社でも一律ではありません。

そのため管理会社が変わってしまうと、大家さんと管理会社の間で結ぶ業務委託契約書の内容も変更になる場合があります。例えば「週に3日」だった清掃が「1週間に一度」という契約になることもありえます。

また、管理会社が変更されなくても、大家さんと管理会社との間で業務委託契約書の更新時期が来た時に、これまでの業務内容を見直すことも。ですから、サービス内容が低下したとしても、契約内容に沿っていれば、大家さんも管理会社も業務通りのことをしていると言えます。

とはいえ、清掃回数が減り、建物内に汚れが目立ったりゴミが整理されていなかったりするのは住んでいてあまり気持ちがよいものではありませんよね。電球がずっと切れたままだと、夜間の防犯という面でも不安に感じるのではないでしょうか。

もし、これまでと比べて、管理のレベルが維持できてないな、と感じたら、早めに大家さんに伝えてみましょう。その際、いつ頃からどんな問題が生じているのか、できれば日付を明記して伝えられるとベターです。例えば、電球のスムーズな取り替えが業務委託契約に明記されているのに、なかなか取り替えられない場合は、大家さんも管理会社を見直す、業務を遂行するように催促するなどしてくれるでしょう。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォーム、住まいにまつわる暮らし方などを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。「夕刊フジ」にて『住まいの処方銭』連載中