神戸市は27日、北神急行線に関する阪急電鉄との協議開始について発表した。北神急行線の運賃低減に向けた検討として、神戸市交通局での一体的運行(阪急電鉄グループからの資産譲受)の可能性について阪急電鉄に協議を開始することを提案したという。

  • 北神急行電鉄の車両7000系。神戸市営地下鉄西神・山手線と相互直通運転を行う

北神急行線は北神急行電鉄(阪急阪神ホールディングスグループ)が運行する谷上~新神戸間7.5kmの路線。谷上駅で神戸電鉄有馬線と連絡し、新神戸駅から神戸市営地下鉄西神・山手線と相互直通運転を行う。都心まで約10分の優れたアクセス性を有し、通勤・通学の足として、また台風・豪雨等の発生時には都心と北区を結ぶ公共交通インフラとして、重要な役割を担う。

しかし、これまで北神急行電鉄の自助努力のほか、運賃低減をはじめさまざまな支援を講じてきたものの、他の交通機関と比べてキロあたりの運賃が依然として高いことなどから、乗車人員は伸び悩んでいる。

神戸市では、これから人口減少社会・高齢社会を迎える状況の中、このインフラを安定的に運行して利用者利便性の向上を図ることが、北区・北神地域のさらなる魅力向上につながるものと認識している。そこで、運賃低減に向けた検討として、神戸市交通局での一体的運行(阪急電鉄グループからの資産譲受)の可能性について、阪急阪神ホールディングスグループの中核会社である阪急電鉄に協議を開始することを提案したという。

阪急電鉄は今回の提案について、グループの重要な事業拠点である神戸三宮の活性化につながるものと考え、神戸市との協議に応じることとした。