神戸市交通局は24日、「交通フェスティバル 2018 in 名谷車両基地 ~B-FREE~」を開催した。西神・山手線の新型車両6000形が展示されたほか、「市電デザイン列車」(3000形)による車両洗浄機通過体験、市電庫見学など各種企画が用意された。

  • 「交通フェスティバル in 名谷車両基地 ~B-FREE~」で西神・山手線の新型車両6000形をお披露目

西神・山手線では2018~2022年度に全車両の更新を計画しており、従来の1000形・2000形・3000形に代わる新型車両として6000形を導入する。デザイン監修は「KEN OKUYAMA DESIGN」が担当し、2016年10月に行われた「新型車両デザイン総選挙」を経て「街に馴染む丸みを帯びたフレンドリーなデザイン」「車両全体を巻き込むような安心感を与えるカラーリング」が採用された。神戸市を拠点とする川崎重工が製造を手がけ、さらなる安全性向上と省エネ性向上、バリアフリー対応・快適性向上を図った車両となる。

今回のイベントでは、6000形2編成(6129~6629・6130~6630)が1000形と並べて展示された。会場内に新型車両6000形の映像を流すコーナーも設けられ、名谷車両基地へ搬入される様子や車体を台車に載せる作業、深夜に西神・山手線で行われた試運転などが紹介された。「世間の声」にユーモアを交えて答える場面もあり、「正面の顔、目(ライト)小さ過ぎ」との意見に「ヘッドライト(前部標識灯)はLEDで十分な光量を確保しています。小さな目はチャームポイントです(※個人の感想です)」、「どこかの16000系と似てない?」との意見に「いいえ神戸市交6000形です (・∀・)キリッ」と返していた。

新型車両6000形は今年度中に運行開始予定。搬入後に安全性・性能の確認や各種調整を行い、その後は乗務員・保守係員らの研修・訓練を実施するため、運行開始まで「もうしばらくお待ちください」とのことだった。

  • 新型車両6000形は2編成展示され、外観のみ公開。既存の1000形とも並んだ

「交通フェスティバル in 名谷車両基地 ~B-FREE~」は例年、「鉄道の日」(10月14日)を記念して開催されるイベント。今年は9月24日の開催となり、普段は立ち入れない名谷車両基地が一般公開された。車両洗浄機通過体験では、3000形に昔懐かしい神戸市電のデザインを施した「市電デザイン列車」が使用され、各回とも多くの参加者でにぎわった。西神・山手線の車両を使用した地下鉄運転台見学も大盛況。事前申込制の企画として「地下鉄運転シミュレーター体験」「ピットツアー」も行われたという。

戦前に製造された神戸市電の700形(ロマンスカー)・800形や現役当時の貴重な資料などを展示した市電庫も公開され、こどもたちを連れた家族や鉄道ファンらが多く集まり、車両を前に記念撮影を行い、車内見学も楽しんでいる様子だった。イベントではその他、神戸市交通局の保守車両や市バス(ボンネットバス、ノンステップバス)の展示、Nゲージジオラマ展示、車両工場見学、地下鉄・市バスの部品販売などが行われた。

  • 新型車両6000形を映像で紹介。模型も展示された

  • 「市電デザイン列車」による車両洗浄機通過体験

  • 地下鉄運転台見学の会場では長い列ができていた

  • 西神・山手線の車両1000形の“ミニ電車”も登場

  • 神戸市電の700形(ロマンスカー)・800形や当時の資料を展示した市電庫を公開

  • 電気検測車、架線作業車など神戸市交通局の保守車両も展示

  • 車両工場見学や市バス(ボンネットバス、ノンステップバス)見学も行われた