今回のテーマは「メソッド」です。普段何気なく耳にしていて、何となくどういう意味か分かっている人も多いと思います。

  • メソッドの意味を正しく理解していますか?

そこで今回は、知っているようで知らないビジネス用語メソッドについて解説します。

メソッドの意味

メソッド【method】の意味を調べてみると、「目的を達成するために決められたやり方。方法。方式」「オブジェクト指向プログラミングにおいて、オブジェクトに対する操作を定義した手続き」とあります。「メソード」ともいいます。

「方法・方式」としてのメソッド

メソッドには大きく分けて二つの意味がありましたが、ビジネスも含め、一般的には前者の「方法・方式」という意味合いで用いられることが多いでしょう。

ある人物が、これまでの経験や知識をもとに、ある目的を達成するためのメソッド(指導法、技法、法則、方式、プログラムなど)を考案したとします。

そのメソッドのことを、その人物の名をとって「○○メソッド」などと表現するのが一般的です。有名なものとしては、田中保成氏が確立した算数トレーニングの指導法「田中メソッド」、ヴァイオリニスト鈴木鎮一氏による「鈴木メソード」などが挙げられます。

身近なメソッドと言えば、ダイエットが分かりやすいでしょうか。これまでにも様々なダイエット法が登場しましたが、直近では、肉体改造を実現させるライザップが話題となりました。

マンツーマンのトレーニングに加えて、低糖質の食事法のアドバイス、さらに、挫折させないためのメンタルサポートの三つを柱としてメソッドを構築しています。いずれも、その必要性を裏付けるだけの医学的・科学的・心理学的根拠が存在します。

ただし、単に痩せるための方法として、食事や筋トレを教えるだけではメソッドとは言えません。メソッドは、誰がやってもできるように、誰でもわかりやすく教えられるように体系づけられた方法でなければなりません。

あなたの職場にも、「営業メソッド」「人材育成メソッド」「販促メソッド」「ものづくりのメソッド」などが、少なからず存在するのではないでしょうか。

ライザップの例を見ても分かるように、メソッドを構築することは、企業のブランド力の向上に直結するような強みになるといえるでしょう。

メソッドの例文

・営業部として独自のメソッドを構築しよう。
・算数の勉強に田中メソッドを取り入れましょう。
・ゴルフが確実に上達するメソッドを実践する。
・このメソッドを導入すれば、さらに効率良くできるでしょう。

IT分野におけるメソッド

メソッドのもう一つの意味として、「オブジェクト指向プログラミングにおいて、オブジェクトに対する操作を定義した手続き」とあります。

何やら難しい表現でわかりにくいかもしれませんが、ここでいう「オブジェクト」とはモノです。「オブジェクト指向」とは、そのモノがどんなモノでどう動く(操作)のかに注目した考え方です。

メソッドは、そのモノ(オブジェクト)の動作(操作)内容を詳細に記述したものになります。


メソッドは、個人でも構築できます。毎日同じような業務で嫌になるときもあると思いますが、一つの業務を突き詰めていった先に、メソッドが生まれるのだと思います。

あなたという人材の価値を上げるためにも、自分の名のついた「○○メソッド」を構築してみてはいかがでしょうか。