俳優の山崎努が17日、東京・パルテノン多摩 大ホールで行われた第10回TAMA映画賞授賞式に登場した。

  • 山崎努

同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる<いきのいい>作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。山崎は特別賞を受賞した、沖田修一監督の『モリのいる場所』の主演として登場した。

山崎は「主人公たちは全く変化がありません。実はそういうところに惹かれて出演させてもらったんですが、撮影中にふと、こういう映画でお客さんが来てくれるのかなあと思いました。もちろん監督は自信があったと思いますが、僕はちょっと不安でした」と振り返りつつ、「で、いっぱい入って売れました。そして喜んで楽しんでくれました」と喜ぶ。「その上、こういう立派な賞をいただいて、嬉しく思っています。特に、特別賞は嬉しいです」と感謝したが、「ここに(奥さん役の)樹木希林がいれば、もっと良かったんですが。残念です。まあ仕方ありません」とこぼした。

ともに文学座出身で、56年の時を経ての共演となった樹木について、山崎は「プライベートでもそんなに会ったことなかったんですけどね」と語る。「実は撮影に入る前に、彼女は病気でだいぶ体調が悪いと聞いてましたけども、ものすごく元気で、逆に僕が熱中症寸前でダウンしそうになって、彼女に助けてもらいました」と明かした。さらに「沖田監督も途中で捻挫しまして、ギブスで松葉杖で。一番元気だったのが、希林さんだった」と、樹木のことを悼んだ。

■最優秀作品賞
『万引き家族』 (是枝裕和監督、及びスタッフ・キャスト一同)
『寝ても覚めても』(濱口竜介監督、及びスタッフ・キャスト一同)

■特別賞
沖田修一監督、及び山﨑努・樹木希林はじめスタッフ・キャスト一同 (『モリのいる場所』)
上田慎一郎監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『カメラを止めるな!』)

■最優秀男優賞
東出昌大 (『寝ても覚めても』『菊とギロチン』『パンク侍、斬られて候』『OVER DRIVE』『予兆 散歩する侵略者 劇場版』)
松坂桃李 (『孤狼の血』『娼年』『不能犯』『彼女がその名を知らない鳥たち』)

■最優秀女優賞
安藤サクラ (『万引き家族』『DESTINY 鎌倉ものがたり』)
松岡茉優 (『勝手にふるえてろ』『万引き家族』『ちはやふる -結び-』『blank13』)

■最優秀新進監督賞
今泉力哉監督 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)
三宅唱監督 (『きみの鳥はうたえる』)

■最優秀新進男優賞
吉村界人 (『モリのいる場所』『悪魔』『サラバ静寂』『ビジランテ』)
吉沢亮 (『リバーズ・エッジ』『猫は抱くもの』『銀魂2 掟は破るためにこそある』『ママレード・ボーイ』『悪と仮面のルール』『レオン』『斉木楠雄のΨ難』)

■最優秀新進女優賞
深川麻衣 (『パンとバスと2度目のハツコイ』)
伊藤沙莉 (『榎田貿易堂』『パンとバスの2度目のハツコイ』『寝ても覚めても』『blank13』)