阪急交通社は5日、JR西日本福知山支社の協力により、287系または289系で夜間に運行される特急「こうのとり27号」の増結編成を貸し切り、竹田城跡(兵庫県朝来市)の早朝の雲海を観賞するツアーの第2弾を発売した。

  • 写真は289系で運行される特急「こうのとり」

昨年12月に第1弾として1日限定で募集したところ、定員84名の枠が3日で完売と好評であったことから、今年は設定日を増やすとともに、日本遺産「播但貫く、銀の馬車道 鉱石の道」の構成要素のひとつである「神子畑選鉱場跡(みこばたせんこうじょうあと)」の観光を加えた。

ビュースポットである立雲峡は、個人で雲海の発生確率が高い早朝に訪問することは困難だが、今回実施されるツアーでは最寄り駅となる和田山駅まで「こうのとり27号」の一部車両を貸し切り、下車後はバスと徒歩で現地へ向かうことができる。昨今、運行本数が少なくなった夜行列車の体験に加え、福知山駅での切離しの様子を見学するなど、雲海の観賞以外のアクティビティも盛り込んだツアーとなった。なお、気象状況により雲海が臨めない場合、国史跡の竹田城跡周辺の日本屈指の地形を楽しめるとのこと。

  • 特急「こうのとり27号」が福知山駅到着後、和田山駅まで延長運転。竹田城跡の鑑賞に加え、神子畑選鉱場跡の観光も予定されている

ツアーの実施日は11月10・17・24・30日と12月1日。1人で2座席をゆったりと利用するため、1設定日84名限定となる。定期列車の特急「こうのとり27号」は新大阪駅22時4分発・大阪駅22時10分発・福知山駅23時51分着で運行され、途中停車駅の尼崎駅・宝塚駅・三田駅から乗車も可能。福知山駅を未明の4時21分に発車し、和田山駅には4時50分頃に着く。その後、立雲峡展望台で雲海の観賞、山城の郷で朝食(但熊の卵かけごはん定食)、神子畑選鉱場跡で観光、道の駅「但馬のまほろば」への立寄りを予定し、和田山駅から特急列車指定席で各地へ戻る行程となる。旅行代金は1万3,980円。