非常時の対策として、自宅やオフィスに何らかの防災グッズを準備しているという人は一体どれほどいるだろうか。災害は予期せぬタイミングで突然やってくるもの。本格的な防災グッズを持っているに越したことはないが、いざというときのために身近な日用品で簡単に手作りできる防災グッズを知っておくこともひとつの備えになるだろう。そこで今回は、災害と危機管理のノウハウや最新情報を発信する総合防災情報サイト「備える.jp」を運営している防災の専門家・高荷智也氏に話を伺った。
非常食の備蓄も兼ねたツナ缶ランプ
まず紹介するのは、災害時の停電対策と非常食の備蓄を兼ねられる「ツナ缶ランプ」。ツナ缶が1時間燃え続けるランプに変身し、燃焼後はおいしく食べることもできるのだ。油漬けやオイルサーディン系の缶詰ならば、ツナ缶以外でもランプは作ることが可能。ただし、ツナ缶でも油漬けではない水煮はランプには使えないため注意しよう。
停電時の明かりの確保としてツナ缶ランプを紹介したが、地震の直後にツナ缶ランプは絶対に使用しないこと。余震による揺れが危険であるのはもちろんのこと、地震の直後は周囲に粉塵や木くずが飛散しているケースも多く、火気は厳禁だ。
そこで、火を使わない方法として、懐中電灯にひと工夫加えるアイデアも提案しておこう。