停電対策にペットボトルで保冷剤

台風が翌日にも直撃しそうな状況で、冷蔵庫の停電対策をしたいときには、ペットボトルを凍らせて保冷剤代わりにするという方法もある。冷凍庫に余ったスペースがあれば、前日からペットボトルに水を入れて凍らせておこう。氷が解けたら、その水は飲料用にも使える。水は凍ると体積が増えるため、ペットボトルに入れる水は多くても9分目までにしておくこと。また、凍らせて水が膨張した際に中の空気が圧縮されて圧力が高まり、場合によってはペットボトルが破裂することもあるため、フタを少しだけ開けておくと空気が逃げるのでより安全だ。

  • 冷気は上から下に流れるため、できれば保冷剤は食材などの上に置くのがベスト。しかし停電時は冷気を逃がさないために、冷蔵庫の開閉はできるだけ控えよう

大前提として各々がしっかりとした防災グッズを備えている状態が理想的だが、常にそれらを肌身離さず持ち歩くわけにもいかない。そして、いざという時はいつ訪れるかわからない。今回使用した材料は、自宅やオフィスにあるもの、コンビニで手に入るものがほとんどである。簡易的とはいえ、これらの作り方を知っておくなどの対策を事前にしておくだけでも、緊急時の冷静さを保つ一助となり得るだろう。実際に作業してみればどれもあっという間に作れてしまうので、まずは自分で試してみてほしい。

監修者

高荷智也(たかに ともや)

ソナエルワークス代表 備え・防災アドバイザー
「自分と家族が死なないための防災対策」と「中小企業の身の丈BCP」のポイントを解説するフリーの専門家。分かりやすく実践的なアドバイスに定評があり、講演・執筆・メディア出演など実績多数。著書に『中小企業のためのBCP策定パーフェクトガイド』など。1982年静岡県生まれ。