8月4日より全国ロードショー公開される『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アン フィルム)』。今回インタビューに登場するのは、快盗戦隊ルパンレンジャーより、ルパンイエロー/早見初美花を演じる工藤遥。超人気アイドルグループ「モーニング娘。」を昨年末に卒業した工藤にとって、『ルパパト』は女優として取り組んだ初のレギュラー作品。ここでは『ルパパト』にかける思いや、個性的な共演者との関係性など、興味深い話を訊いた。

工藤遥(くどう・はるか)。1999年生まれ。埼玉県出身。ハロプロエッグを経て、2011年9月に「モーニング娘。」第10期メンバーとなり、2017年12月に卒業。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』はグループ卒業後初のレギュラー出演ドラマとなる。撮影:大塚素久(SYASYA)

――放送開始からおよそ半年が過ぎましたが、最初のころと現在で工藤さんを取り巻く状況はどのように変化しましたか。

やはり、今までとファンの年齢層が大きく変わったことが大きいですね。外を歩いていても、小さなお子さんや、その親御さんに気づいてもらえることが多くなりました。なので、自分にとってはファン層が一気に広がったなあと感じました。

――以前から工藤さんのファンだった方々がTwitterで日曜午前9時30分からの放送を見ながら、いろいろとつぶやいている様子をご覧になったことはありますか。

ありますよ。わりと頻繁に「朝加圭一郎」がトレンド入りしていると知って、「ええ~っ!?」と思って、チェックしたりします(笑)。

――最初のころを振り返ると、工藤さんがルパンイエロー/早見初美花役に決まったと発表されたとたん、その時点で唯一発売されていたキャラクター商品であるルパンイエローのソフビ人形が通販サイトで完売した、というくらい、アイドルファンのみなさんからの応援には力強いものがありましたね。

ビックリしました。何と言いますか、以前から私のファンでいてくださる方には今でも助けられていますね。ファンのみなさんがあたたかく送り出してくださったのもあり、私も胸を張ってモー娘。を卒業することができました。スーパー戦隊のレギュラーが決まったときも、みなさんがすごく喜んで、応援の声をくださったり。本当に私って周りの人に恵まれているなあと、この作品に携わることでいっそう感じました。

――それはひとえに、工藤さんのお人柄ゆえのことだと思います。

いや~、それだけではどうにもならないくらい、ファンのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいですね。『ルパパト』で私のことを知ってくださった特撮ファンの方が、モー娘。ファンと交流するようになった、というお話もけっこう聞きますけれど、これって私が「そうなったらいいな」と思っていたことなので、うれしい限りです。

――初美花を演じていて、ご自身と似ている部分、あるいはこういうところは似ていない、と考える部分はありますか。

わりと似ていますね。割合にすると7:3くらいで似ている部分が多いです。似ていないところから言いますと、初美花みたいに「妹キャラ」とか「女の子らしい」といった面は自分にはないんです。でもそれ以外のところ、人のことを心配したり、おせっかいだったり、というような性格は共通しているんじゃないかと思います。

――実際の工藤さんは初美花のような「妹キャラ」じゃなくて、どちらかというとパトレン3号/明神つかさのような「気丈なキャラ」なんでしょうか。

つかさ役の奥山かずさちゃんともよく話すんですけれど、最初にキャラクター設定を知った段階で、完全に私は「つかさ」だろうなと思ったんですよ。オーディションのときに、つかさと初美花に似た役柄が2つあったとき、私はつかさっぽい役のほうをやりたいって思ったんです。それは、自分の性格にめちゃめちゃ合っているから。まあ、サバサバしているってところだけなんですけれど(笑)。一方で初美花の、自分のこともできないうちに他人のほうを気にかけてしまうっていう性格も、すごく共感するんです。そんなこともあって、演じ始めたときはまったく正反対と思っていた初美花という役ですが、だんだんやっていくうちに似ているところが多いのかな、なんて考えるようになりました。そんな風だからこそ、初美花をやらせていただいているんだと思っています。