宇都宮市建設部LRT整備課と芳賀町建設産業部都市計画課は10日、芳賀・宇都宮LRTの車両デザインが決定したと発表した。

  • 決定した車両デザイン「A案」

芳賀・宇都宮LRTは、JR宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地付近までの区間を優先整備区間として設定し、「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」などで事業化に向けた具体的・専門的な検討を進めてきた交通システム。LRTは低床式車両(LRV)の活用や軌道・停留場の改良などにより、従来の路面電車に比べて乗降の容易性、定時性、速達性、快適性、輸送力などの面で優れた特徴を有する。

車両の外観デザインに関して、5月20日から6月16日までの期間に「A案」「B案」「C案」から1つを選択するアンケートを実施。「A案」が最多得票を獲得したほか、LRTデザイン部会においても推奨案として「A案」が選定された。これを受け、芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会において承認され、宇都宮市・芳賀町に「A案」が推奨された。

アンケートでは単に形の好き嫌いを選んでもらうものではなく、その前段として3つのデザインを作り上げた過程・コンセプトをアンケート用紙等で説明した上で行われている。これは芳賀・宇都宮LRTが取り組んでいる「トータルデザイン」の考え方をしっかりと反映したものであり、アンケートの参加者もこれを理解しているという、鉄軌道の車両デザインを進める上では全国的にも非常に評価ができる取組みとのこと。

  • 決定した車両デザイン「A案」正面

  • 決定した車両デザイン「A案」側面

「A案」「B案」を選択した回答では、「個性的だから」「雷の光を感じるから」「新しさを感じるから」との選択理由が7割以上を占め、車両外観デザインの基本方針がより正しく伝えられたものと考えられることから、最多得票の「A案」を推奨することとなった。なお、車両設計認可の申請・取得は2018年度下期を予定している。