希望通りの素敵なお部屋が見つかった! 申し込みをして「入居審査」ですって言われたけど、「審査」ということは通らないこともあるの!? 初めてのお部屋探しだと、ドキドキしますよね。そんな不安を少しでも軽くするために、「入居審査」がどういうもので、どんなことに気をつければいいのか、不動産・住生活ライターの高田七穂さんに聞きました。

賃貸物件が借りられない時ってあるの? どんな場合?

契約を結ぶ前に「入居審査」があります。その審査に通らなければ、借りることができません。

審査するのは、大家さんや不動産会社です。審査項目としては、きちんと家賃を払っていけるか、保証人を立てられるかといったことが中心になります。人に迷惑をかけず、きちんとした暮らしができるかという人となりもチェックされます。

家賃の支払いについては、主に勤務先や収入がチェックされます。申込書は、必ず正直に記入しましょう。事実と異なることを記入すると、わかったときに入居できないばかりか信用を失ってしまいます。

このため、住まい選びの際は、必ず収入に見合った家賃のところを選ぶようにします。一般的には「家賃は月収の3割が上限」と言われており、できるだけこの範囲内に収めます。この割合を超えると審査に通らないというわけではありませんが、引っ越し後にレジャー費や被服費などを切り詰めなければならなくなるかもしれません。住まいのためにガマンすることが多くなるのでは、生活の楽しみが減ってしまいます。余裕をもった計画を立てたいものです。

収入が不安定な仕事の場合は、審査が通りにくいかもしれません。この場合、不動産会社を訪れた最初の段階で「自分は現在、フリーランスで毎年の収入が一定ではありませんが、それでも入居できる住まいを探しています」と正直に伝えましょう。不動産会社もその状況を理解して、寄り添った対応をしてくれるはずです。

ところで、収入が毎月一定でなくても、信用できる保証人を立てることで審査が通りやすくなることがあります。不動産の賃貸借契約では、家賃を支払えなくなった人の代わりにすべてを肩代わりする「連帯保証人」を立てるのが一般的。両親が働いていれば連帯保証人になってもらいましょう。もし、両親が退職しているなら、その事実を不動産会社に早めに伝えます。年金生活者を連帯保証人として認める例もありますし、収入のある兄弟姉妹ならOKという例もあります。

収入が不安定で、信用できる保証人を立てるのも難しい場合、家賃保証会社を利用すれば住まいが借りられるケースもあります。家賃保証とは、あなたが会社に一定額を払うことで、両親などに代わって連帯保証人になってもらうサービスのことです。もし、家賃が払えない状況になったら、保証会社があなたの代わりに大家さんに家賃を支払う仕組み。もちろん、あなたは家賃を立て替えてもらったのですから、保証会社にその分を支払わなければなりません。

保証会社を利用する例は増えています。けれども、その分、初期費用はかかります。また、滞納したら当然、取り立てがあるので、絶対に滞納しないようにしたいものです。保証会社の利用を考えているなら、早めに不動産会社に相談しておきましょう。

最後にもう一つ。不動産会社に出かけるときには、清潔な服装で丁寧な言葉づかいを心がけましょう。メールも箇条書きで要件を完結に伝えるようにします。「このたびはありがとうございます」といった一言を添えるのも忘れずに。アルバイトや会社で仕事をしているときと同じような状況をイメージしましょう。不動産会社も「問題を起こしそうな人」を紹介するのは、自社の責任として避けたいところ。不動産会社からよい印象をもたれないと、大家さんにプッシュしてもらえない可能性があることも知っておきましょう。


高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォームなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『絶対にだまされない マンションの買い方』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。「夕刊フジ」にて『住まいの処方銭』連載中