大塚食品は26日、同社東京本部にて「ボンカレーゴールド ウルトラマン特別パッケージ」(甘口・中辛・辛口)を、夏季限定で発売すると発表した。

  • 松山容子と並んでボンカレーの看板になったウルトラの母

大塚の「ボンカレー」は、1968年2月12日に世界初のレトルト食品として発売。レトルトパウチされた袋を熱湯で3分間あたためることで、時間や場所を選ばず美味しいカレーが食べられるという手軽さにより、大ヒット商品となった。70年代には、落語家の笑福亭仁鶴が「子連れ狼」に扮して、息子の大五郎に「3分間待つのだぞ」と語るCMが放映され、大いに話題を集めた。

また、ボンカレーといえば、女優の松山容子がモデルを務めた「ホーロー看板」を思い浮かべる方も多いかもしれない。「ボンカレー」の初期パッケージには、まさに懐かしの"日本のお母さん"というイメージの松山があたたかいご飯の上にボンカレーをかけるビジュアルが前面に打ち出され、これと同じ図柄のホーロー製看板が、日本全国各地に大量に貼られていた。大村昆の「オロナミンC」(大塚製薬)、由美かおるの「アース渦巻」(アース製薬)などとセットで記憶されることも多い。これらのホーロー看板は、時代の流れとともに姿を消していったが、独特な雰囲気を好むコレクターの収集対象となったり、懐かしの昭和レトロ風飲食店の装飾に使われたりと、活躍の場所を変えながら、その味わいを今も残している。中には、50年前からたたずまいを変えることのない年季の入った地方の駄菓子屋や飲食店に、いまだ現役の看板として貼られているものもあるという。

1978年には、従来のボンカレーから食材の割合を変えた「ボンカレーゴールド」が登場。当時、ホームランの世界記録をぬりかえた読売ジャイアンツの王貞治選手をCMキャラクターに迎えたことでも、大いに注目された。現在のボンカレーはこのボンカレーゴールドがメイン商品として展開しており、太陽を模したおなじみの"三重丸"マークが現在までパッケージに受け継がれている。

50周年という記念すべき年を迎えたボンカレーとコラボレーションを行なったのは、1966年に放送が開始されて以来、半世紀にわたって子どもたちの人気を集め続けている国民的ヒーロー『ウルトラマン』だった。大塚食品執行役員・製品部長の金子忠晴氏は「50年間トップセールスをしていただいた松山容子さんと同じく、ウルトラの母もまた日本を代表するお母さん。ウルトラマンシリーズも半世紀を迎えていらっしゃるということで、ぜひご一緒したいと考えました」と、ボンカレーとウルトラマンシリーズとのコラボについての説明を行った。

続いて、ウルトラの母、ウルトラの父、ウルトラマンタロウの「ウルトラファミリー」をあしらった「ボンカレーゴールド ウルトラマン特別パッケージ」のキービジュアルが披露された。1973年に放送されたテレビシリーズ『ウルトラマンタロウ』では、主人公のウルトラマンタロウを見守る太陽のような存在として「ウルトラの母」が初登場。前作『ウルトラマンA(エース)』(1972年)で姿を見せた「ウルトラの父」と合わせて、ウルトラファミリーという設定が確立した。

ウルトラ兄弟(ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブンなど)はそれぞれ血のつながった兄弟ではなく、みな兄弟のように強い絆で結ばれているという設定だが、ウルトラマンタロウだけはウルトラの父、ウルトラの母との間に生まれた実子である。この親子設定を生かす形で1984年には劇場映画『ウルトラマン物語(ストーリー)』が製作され、ここではなんとタロウの「少年時代」の姿が描かれた。

テレビシリーズの成長したタロウと違い、まだトレードマークのツノが小さく、身長も母より低いこの少年タロウは「コタロウ」というニックネームで親しまれている。今回の「ボンカレーゴールド 特別パッケージ」には、大人のタロウと父、母のそろいだけでなく、このコタロウと父、母が並んだバージョンや、タロウ、父、母がそれぞれ単体で収まっているバージョンなど、6種類の絵柄×3品(甘口・中辛・辛口)、全18種類のパッケージとして発売される。

続いて、小学生の子どもを持つ一般の主婦お2人による「限界3分ぼんごはん」の実演が行なわれた。これから夏休みを迎えるにあたって「いつもは昼に給食を食べている子どもだが、夏休みは家で朝、昼、晩の3食を作らなければいけない」と、忙しさが増すお母さんをサポートするため、ウルトラマンの活動時間と同じ「3分」の間にできてしまう、ボンカレーゴールドを使ったスピードレシピを実演しようという試みである。現在のボンカレーゴールドは、箱ごと電子レンジで1分40秒(500w)温めるだけでできあがる、簡単・手軽な調理方法となっており、主婦たちは手際よく冷製カレーうどんを作り上げた。

なお、この「ボンカレーゴールド ウルトラマン特別パッケージ」は、7月20日より開催される人気イベント「ウルトラマンフェスティバル2018」でも販売されることが明かされた。会場向かいのシアターテラスは期間中「ウルトラマンカフェ」となり、ボンカレーを使ったスペシャルメニュー「ウルフェスボンカレーセット」が登場。これを注文すると、特製の缶バッジがプレゼントされるという。8月13・14日には、同カフェにウルトラの母がゲストとして登場する予定になっている。また、「ボンカレーゴールド ウルトラマン特別パッケージ」は会場内の物販コーナー「ウルトラマンデパート」でも全種類が販売される。

「ボンカレーゴールド ウルトラマン特別パッケージ」は2018年7月から全国の量販店、コンビニエンスストア、一般小売店、ドラッグストアなどで順次出荷予定。

また「ウルトラマンフェスティバル2018」は、池袋サンシャインシティ文化会館4F展示ホールBにて、2018年7月20日~8月27日まで開催(8月7日は休業)。

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