その姿も大きく変わっていないようでいて、サイズが全長4,817mmで+53mm、全幅が1,931mmで+64mmとさらに立派になっている。細かい部分だが、アプローチアングル(クルマ先端の最下部と前輪の設地面が作る角度のことで、悪路走破性の高さに影響する)とデパーチャーアングル(クルマ後端の最下部と後輪の設地面が作る角度)は、ともに1度広がっていたりする。

  • 新型「Gクラス」の走行デモ
  • 新型「Gクラス」の走行デモ
  • 発表会ではエクストリームな状況での走行デモを披露した新型「Gクラス」。あいにくの雨だったが、そんな中で無理な注文を難なくさばく姿からは、高い悪路走破性が見てとれた

この他にも、ボディが約170キロ軽くなっていたり、歩行者検知機能の付いた「アクティブブレーキアシスト」など最新の安全運転支援システムが標準装備になっていたりと、進化した部分はたくさんある。

  • メルセデス・ベンツの新型「Gクラス」

    今回の新型は、「Gクラス」の長い歴史の中で最も大幅な改良を受けたそうだ

新・旧併売の日本、2台持ち狙いのつわものも出現

メルセデス・ベンツ日本は新型Gクラスの受注をすでに開始している。ラインアップは2種類で、価格は「G550」が税込み1,562万円、「AMG G 63」が同2,035万円。どちらも4リッターのV8直噴ツインターボエンジンを搭載する。納車は8月下旬以降の予定だ。

ユニークなのは、新型発表後もしばらくは現行型との併売となること。上野社長によると現行型も販売台数は堅調で、新型登場を見越して現行型の確保に動く購入者もいるそうだ。現行型オーナーの中には、新型も購入してGクラスの2台持ちに手を染めようとするつわものもいるという。

  • メルセデス・ベンツの新型「Gクラス」

    こういうクルマを2台持ちしようというのは、一体どんな人なのだろうか

新・旧Gクラスの併売を決めた理由について上野社長は、「新型と、39年前に誕生したゲレンデ(Gクラスのこと)の面影を色濃く残す現行型は、良いとか悪いではなく、テイストが違うと考えている。お客様がGクラスに求めるイメージに沿うものを選べるようにしたかった」と説明した。駐車場の大きさや住居周辺の道幅などを考慮して、新・旧のGクラスから自分に適したモデルを選べるのも併売の利点だろう。