2018年6月30日より劇場公開される東映Vシネクスト『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』の完成披露上映会が、5月28日に東京・新宿バルト9にて催され、坂本浩一監督と主要キャスト陣が舞台挨拶を行った。

  • 上段左から、田口翔大、山崎大輝、岸洋佑、岩永洋昭、榊原徹士、下段左から、大久保桜子、石垣佑磨、岐洲匠、神谷浩史、南圭介、坂本浩一監督

Blu-ray&DVDの発売のみならず、期間限定での劇場公開も行われる「東映Vシネクスト」として"帰ってきた"のは、2017年に放送されたスーパー戦隊シリーズ第41作『宇宙戦隊キュウレンジャー』と、同じく2017年に劇場公開&映像ソフト発売が行なわれたVシネマ『スペース・スクワッド』との豪華コラボ作品。

宇宙幕府ジャークマターによる恐怖支配を打ち破り、宇宙に平和と自由を取り戻したキュウレンジャー。あれから4年、それぞれの日常をすごしていたキュウレンジャーの仲間たちに激震が走った。宇宙復興のために新しく開発された「ネオキュータマ」が、カメレオングリーン/ハミィに強奪されたのである。ネオキュータマの力を使って、この世に未練を残した"ヴィランズ"を死の世界から甦らせたのは、異なる別の宇宙からやってきた「邪教団・幻魔空界」のメンバー、宇宙忍デモストだった。

事態を重く見た宇宙大統領・ホウオウソルジャー/鳳ツルギはハミィを全宇宙に指名手配することを決意。しかし、ハミィを信じるシシレッド/ラッキーたちはこれに反発する。ハミィをめぐって2つに分断するキュウレンジャーの前に、別の宇宙から2人の男がやってきた。その名は全銀河宇宙の平和と秩序を守るスペシャルチーム「スペース・スクワッド」の宇宙刑事ギャバン(typeG)/十文字撃と宇宙刑事シャイダー/烏丸舟。いったいなぜハミィは仲間を裏切ってデモストについたのか、そしてデモストの陰謀とは……? 

80~90年代に活躍した歴代「メタルヒーロー」作品、および「スーパー戦隊シリーズ」で活躍したヒーローたちとの作品世界を飛び越えるコラボを可能にしたスペース・スクワッドは、2017年6月に『特捜戦隊デカレンジャー』(2004年)との共演を果たして好評を得たほか、『宇宙戦隊キュウレンジャー』第18話(Space18)でも、時空を越えてデカレンジャーと宇宙刑事ギャバンがキュウレジャーを助けて、ジャークマターとの激闘を繰り広げた。

今回の『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』では、1988年に放送された「メタルヒーロー」作品の人気作『世界忍者戦ジライヤ』とのコラボも行われ、かつて戸隠流正統忍者・磁雷矢(ジライヤ)を苦しめた宿敵・宇宙忍デモストがリニューアルされて復活を果たすほか、磁雷矢の名を受け継ぐ新世代のジライヤ(本作では名称表記がカタカナとなった)も登場する。

また、デモストが甦らせたヴィランズ(悪の戦士たち)として、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(2007年)から臨獣カメレオン拳のメレ、『侍戦隊シンケンジャー』(2009年)から腑破十臓、『海賊戦隊ゴーカイジャー』(2011年)からバスコ・タ・ジョロキア、『特命戦隊ゴーバスターズ』(2012年)からエスケイプという歴代スーパー戦隊シリーズの名キャラクターが当時のイメージそのままの姿で復活し、キュウレンジャーやスペース・スクワッドの強力なライバルとして立ちはだかるというのも、ファンからの熱き注目を集めている。

完成披露上映会終了後の舞台挨拶では、かつて『魔法戦隊マジレンジャー』(2005年)でマジイエロー/小津翼、『特命戦隊ゴーバスターズ』でビートバスター/陣マサトを演じ、昨年(2017年)から引き続いて「スーパー戦隊親善大使」を務めている松本寛也がMCとして登壇し、会場につめかけたファンを沸かせた。松本は本作『キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』の前日譚にあたる『ヒーローママ☆リーグ』(映像配信アプリ・東映特撮ファンクラブでの限定配信作品)にも出演していることもあって、しっかりと『ママ☆リーグ』の宣伝も行い「わたくし、撮影所に行ったら『とりあえず、出て』と言われ、ノーメイク、私服のままで出ています!」という裏話まで明かしてくれた。

松本の呼び込みで本作の主要キャスト陣、および坂本浩一監督がステージに現れると、大きな拍手と歓声が鳴り響いた。

テレビ放送の終了からおよそ半年が過ぎ、久しぶりに劇中衣裳を身に着けての登場となったキュウレンジャーチームから、まずはシシレッド/ラッキー役・岐洲匠が挨拶。本作についての感想を求められると「第18話のとき石垣さんが『またキュウレンジャーと共演したいな』と言ってくださったのですが、まさかこんな大きな形になって実現するとは思わなかった」と、宇宙刑事ギャバンとの再共演が実現したことへの驚きと喜びを熱く語った。本作はテレビ放送が終わってから少し間を開けての撮影となったそうだが、岐洲は「久しぶりの撮影で緊張するかなと思ったら、始まってみると空気感もいつも通りで撮影が進みました。さらに、石垣さんと岩永さんが加わられて"濃いなあ"とも思いました(笑)。ピリッとした空気の芝居も多かったので、凄い緊張感があった」と、仲間との芝居や先輩ヒーローとの共演について、感慨深くコメントした。

キュウレンジャーが2つに分裂するきっかけを作った、本作のキーパーソン・カメレオングリーン/ハミィを演じる大久保桜子は、宇宙刑事ギャバン、シャイダーとの共演について「第18話のときに石垣さんと(アフレコルームで)お会いして『強そうだな』と思いましたが、今回、岩永さんと現場でお会いしたとき、もっと『強そうだ』って思いました」と、2人の宇宙刑事のワイルドな魅力に圧倒されたことを明かした。

サソリオレンジ/スティンガーを演じる岸洋佑は「石垣さんの姿は僕が小さいころからテレビで観ていましたので、お会いできて嬉しかった」と、憧れの俳優だった石垣との共演を喜んだほか「最終回から4年後という設定で、今までにないキュウレンジャーの成長した部分が出せた」と、テレビ放送とは一味違うキュウレンジャーの新たな魅力を打ち出そうとしたことを爽やかな笑顔で話した。

「グラーッチェ!」と、ひときわ高い声で決めゼリフを叫んだ陽気なシェフ・カジキイエロー/スパーダ役の榊原徹士は「僕らのアイドルである田口翔大くんが、この作品で岩永さんのことが大好きになった模様です。彼は最初、南さんが大好きだったのが、やがて岐洲っち大好きになり、岐洲っちと同等かそれ以上に岩永さんが好きになったんです。最終的には南さんが若干フェードアウト気味に……」と、田口の「憧れの存在ランキング」が本作によって大きく変動したことを明らかにした。

本作では宇宙全体の平和を守るという重責を担う宇宙大統領として、ハミィを守ろうとするラッキーたちと対立することになるホウオウソルジャー/鳳ツルギ役・南圭介は、榊原の発言を受けて「ええっ!? 俺、(ランクから)消えるの早くない?」と激しく動揺し、何かを諦めたかのように「翔ちゃん、俺の屍(しかばね)を越えてって!」と苦笑まじりにコメントし、会場を笑いに包んでいた。

南から絶妙なパスを受けたキュウレンジャー最年少戦士のコグマスカイブルー/佐久間小太郎を演じた田口翔大は「本当に岩永さんは凄いんですよ。人を惹きつけるような人間性が……」と、本作で初共演となった岩永の人柄に強い感銘を受けたことを、屈託のない笑顔で語った。

感情を失ったクールさが持ち味のヘビツカイシルバー/ナーガ・レイ・山崎大輝は、役柄に反して感情豊かで、高いトークスキルの持ち主。「第18話でギャバンと共演したときは初めまして、みたいに様子をおうかがいする感じだったのですが、二度目の共演となる本作では、ナーガもしっかりギャバンたちと肩を並べられたのではないか」と、ヒーローとして対等の立場で先輩との共演を楽しんだことを明かした。

スペース・スクワッドのキャプテンを務め、ラッキーとは時空を越えた熱き友情で結ばれている宇宙刑事ギャバン(typeG)/十文字撃役・石垣佑磨は、前作『スペース・スクワッド ギャバンVSデカレンジャー』で初代宇宙刑事ギャバン/一条寺烈(演:大葉健二)より"宇宙刑事の魂"を継承され、本作では貫録たっぷりに先輩ヒーローを演じている。初代ギャバン、二代目シャリバン、デカレンジャーなど、多くのヒーローとの共演を果たしてきた石垣だが、今後共演してみたいヒーローは?という質問には「今ここでパッと言えることは、こいつ(岐洲)ともう一回、共演します!」と、ふたたびラッキーとギャバンとのヒーロー共演を熱望。石垣の熱き思いを受け取った岐洲も「ぜひもう一度ヒーローをやりたい」と、将来的にふたたびヒーローとなって戻ってくるため、より一層の成長を果たすと意欲を燃やした。

1万2千年前に銀河連邦警察の礎を築いた伝説の戦士シャイダー、そして1984年に地球を守って不思議界フーマと戦った宇宙刑事シャイダー/沢村大(演:円谷浩)から栄光あるコードネームを引き継いだ二代目シャイダー/烏丸舟役の岩永洋昭は、キュウレンジャーとの初共演について「最初はバチコーン!といってやろうかと意気込んでいたのですが、共演してみるとみんな凄くいい子でね~(笑)」と、撮影に入るとすっかり意気投合したと笑顔で語った。特に田口とは「みんなでパーティしようぜ!って盛り上がるシーンのとき、田口くんと2人でがんばってチョー腰振ってたのに、カットされちゃったよね」と語るとおり、仲良くアドリブを入れたもののカットされてしまった裏話を打ち明けた。今後、共演したいヒーローは?という問いについては「子どものころ好きだった『サンバルカン』に会ってみたい」と、自身が夢中になって観ていた『太陽戦隊サンバルカン』(1981年)の名を挙げた。

多くの個性的なヒーローたちをたばねた坂本浩一監督(アクション監督も兼任)は「みなさん見てわかるとおり、まとめるのが大変でしたけれど、毎日笑顔が絶えない撮影現場で楽しかったです!」と、元気いっぱいの若手俳優たちをさらなるエネルギッシュな演出で生き生きと描きあげたことに満足そうな笑顔を見せた。

途中、サプライズゲストとしてショウ・ロンポー総司令の声を演じた人気声優の神谷浩史がステージに現れると、会場の女性ファンから大きな歓声と拍手が上がった。作品の内容について尋ねられた神谷は透き通るような美声で「チョー面白かったですよ! 試写が終わった後、みんなで焼肉食いながらずっと面白かった!って話していました」と、出来栄えに大満足した様子。

本作ではショウ司令の声のほかにナレーターも務めている神谷だが、劇中のどこかに役者として出演しているシーンもあるという。それはスパーダが経営するレストランにて、オウシブラック/チャンプの声を担当している声優の大塚明夫と2人でテーブルを囲む、というシチュエーションだったのだが、これについて神谷は「ひどい目に遭いましたよ」と苦笑い。それというのも「何やればいいんですか監督?って坂本監督に聞いたら、『なにか捧腹絶倒なアドリブをやっていただければ』と言われまして」と、大塚との会話や演技を即興で行うよう指示されたからだった。坂本監督はこの言葉に対し「あのとき僕は、M・A・Oちゃんのほうに集中していたから(笑)」と、ワシピンク/ラプター283の声を演じたM・A・O(市道真央)の出演シーンについて、力を入れ込んでいたと説明した。

ヒロインたちにひたすら惜しみない愛情を注ぐ坂本監督に「ぜんぜん(自分たちの芝居に)興味ないのか!」と困惑しつつ、大塚と2人で芝居の段取りを考えようとした神谷だが、大塚からは「俺は美味いか? 美味いか?しか言わないから」と言われ「ウソだろ~!?」とさらに困惑したことを打ち明けた。そして、神谷・大塚が食事をしているテーブルにスパーダが来るという段取りになり、3人でのセリフのやりとりをまとめたそうなのだが、そこで大塚がスパーダのお尻をさわるという強烈なアドリブをかまし、これには榊原もたいそう驚いたようだった。榊原は神谷の言葉を受け「気づかなかった方は、もう一度映画を観てください。あの直後、僕が『グラッツェ!』って言うんですが、やっぱりお客さまに失礼のないように、という配慮からだったんです。そうしたら、まんざらイヤじゃないようにも見えて(笑)」と、レストランでの一連の爆笑シーン誕生の経緯を説明した。

作品の中で、ひときわ存在感を発揮していた「ヴィランズ」についての感想を求められた石垣は「メレが可愛い」、岐洲は「僕もメレが好き」、岩永は「僕も(メレの)匂い嗅ぎまくっていました(笑)」と、平田裕香演じるメレを絶賛。同じ「カメレオン」の女戦士ということで、大久保は「実は『キュウレンジャー』の出演が決まったときから、同じカメレオン同士として意識をしていましたが、平田さんも私と同じような思いを持っていらっしゃったと聞きました。今回、共演させていただくことができてうれしかったですし、凄く可愛かったんです!」と、女戦士のよき先輩後輩の関係を築くことができたと喜びをあらわにしていた。他のヴィランズに対しても、坂本監督は「彼らとは、映画『俺たち賞金稼ぎ団』などでご一緒していましたので、仕事がしやすかったです」と、経験を積んだ実力派俳優で構成された悪の戦隊=ヴィランズの魅力をアピールした。

最後にひとことコメントを求められた石垣は「今日は綺麗な女性が多くいらっしゃって、いつもと違うな、この映画に出てよかったなと思いました(笑)」と、『スペース・スクワッド』および『宇宙刑事』のファン層と比べて、『キュウレンジャー』に若い女性ファンが多くついている(?)ことに羨ましさを感じながら「またスペース・スクワッドというジャンルで、坂本監督と一緒にシリーズを続けていけたらいいなと思いますし、今回一緒に戦ったキュウレンジャーにも、また恩返しをしたいとも思っています!」と目を輝かせながら今後の展望について熱く語った。

続いて岐洲は「キュウレンジャーとしてお話をするのは久しぶりで、ちょっと緊張していたんですけれど、舞台に上がってみんなと話していると、意外にいつも通りの舞台挨拶になって、安心しました! 何度も来てくださるファンの方たちの顔を覚えてしまい、今日も来てくれているなって安心すると同時に、嬉しく思っています! これからも、俳優の仕事を頑張っていきますので、応援してください!」と爽やかに挨拶し、ファンへの感謝とこれからの応援を呼びかけていた。

Vシネクスト『宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』は、2018年6月30日より全国30館にて期間限定上映が開始。そして8月8日には東映ビデオからBlu-rayおよびDVDが発売される。詳細は公式サイトを参照していただきたい。