現在放送中のスーパー戦隊シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』(テレビ朝日系にて毎週日曜9:30~)は、車をモチーフにしたヒーローたちが、人間の悲鳴=ギャーソリンを集める大宇宙侵略大走力団「ハシリヤン」から人々を守って戦う物語である。ブンレッド/範道大也(演:井内悠陽)は「届け屋」、ブンブルー/鳴田射士郎(演:葉山侑樹)は「情報屋」、そしてブンピンク/志布戸未来(演:鈴木美羽)は「運転屋」と呼ばれ、それぞれの長所、持ち味を生かしてダイナミックな戦いを繰り広げている。

放送開始記念インタビューに、今回はマジメな警察官・阿久瀬錠(あくせ・じょう)を演じる齋藤璃佑が登場。放送開始前の制作発表会見では、錠がブンブンジャーの仲間となり、ブンブラックにブンブンチェンジすることがすでに明かされているが、バクアゲ1ではウエディングドレスグルマー、バクアゲ2ではソウジキグルマー、バクアゲ3ではトケイグルマーと、今のところ連続してハシリヤンの苦魔獣(くるまじゅう)に襲われ、ひどい目に遭っているばかり。しかし、バクアゲ4「ヒーローを呼ぶ声」では、何度もハシリヤンやタイヤ人間(ブンブンジャー)と遭遇している実績(?)を見込まれてか、国際宇宙対策機構(通称:ISA)の細武調(さいぶ・しらべ/演:ハシヤスメ・アツコ)に協力を要請される。スーパーヒーローに憧れる錠がいかにしてブンブンジャーの仲間に加わり、ハシリヤンと戦うことになるのか。錠と同じく、ヒーローに憧れて俳優を目指したという齋藤が、ブンブンジャーにかける思いとは何か。キリリとした表情と力強い目の輝き、そして相手の心を和ませるさわやかな笑顔が持ち味の齋藤に、本作出演への意気込みを聞いた。

  • 齋藤璃佑

    ブンブラック/阿久瀬錠役の齋藤璃佑 撮影:宮田浩史

小・中・高は学級委員長を務めていた

――阿久瀬錠を演じるにあたり、齋藤さんご自身と「似ているな」と思える部分はありますか?

すでに放送をご覧いただいた方はお分かりかと思いますけど、錠はとことんマジメな人間なんですね。僕も小・中・高と学級委員長を務めていて、責任感とか正義感とかを持っているつもり。そんなマジメなところが似ているなと思います。あと、錠はちょっと抜けているというか、ポンコツ気味なところがあって、そういう部分も似ているんですよね(笑)。僕も、ささいなことから失敗をしてしまうタイプなので。

齋藤璃佑

好きだった戦隊ヒーローは

――ちょっとポンコツな部分も含めて、マジメな齋藤さんには好感度しかないですね。そんな齋藤さんが幼いころ、好きだった特撮ヒーローを教えてください。

世代的にストライクなのは『炎神戦隊ゴーオンジャー』(08年)です。ゴーオンブルーのフィギュアでよく遊んでいた思い出が残っています。あと、僕ではなく姉が『獣拳戦隊ゲキレンジャー』(07年)のファンだったので、家に巨大ロボット(ゲキトージャ)の玩具が残っていて、こちらにも愛着があります。

――『炎神戦隊ゴーオンジャー』ではメンバー5人が自動車モチーフのヒーローだったり、警察官のゴーオンブラック(石原軍平/演:海老澤健次)がいたり、『ブンブンジャー』のイメージに近い要素がありますね。

そうなんです。車の戦隊だと最初に聞いて、すぐ連想したのはゴーオンジャーでした。でも、ブンブンジャーは同じ車モチーフでも、見た目もキャラクターの性格設定もぜんぜん違っていますし、これから僕たちが演じるのなら『ブンブンジャー』ならではの良さを出していきたい、出していくぞ! と強く思っています。

  • 齋藤璃佑

  • 齋藤璃佑

ブンブラックの姿にテンション爆上げ

――錠がブンブンチェンジした姿=ブンブラックのスーツを間近でご覧になったとき、どんな思いを抱きましたか。

それはもう、まさにテンション爆上げでした。子どものころ、テレビで観ていたあの戦隊ヒーローが目の前にいる。そして、このヒーローに僕がチェンジするんだ……と考えただけで、身震いするような興奮を覚えました。黒は僕の一番好きな色でもあるので、ブンブラックになれた喜びをかみしめています。

――バクアゲ1~4ではまだ錠はブンブラックにはチェンジしておらず、主に警察官の制服姿でいる場面がほとんどでしたね。制服を着たときのお気持ちはいかがでしたか。

お巡りさんの制服を着ると、自然に気持ちがビシッと引き締まりました。警官の格好、似合うねって周りの方からすごく言われて、うれしかったなあ(笑)。お巡りさんは子どもたちにとって身近なヒーローだと思いますので、制服姿で勤務している場面でもヒーローでいるような気持ちになります。

――いま身に着けているオーバーオールが、錠の私服ということなんですね。おカタイ警察官のイメージと比べると、ちょっとかわいく見えるような、若々しくて素敵な衣装だと思います。

オシャレなデザインで、この衣装も気に行っています。ふだんは革ジャンやジャケットを着ることが多いのですが、プライベートと全然違う衣装だと、スムーズに「役」へ入り込むことができて、自分は阿久瀬錠なんだという意識が高まります。カタい警察官と、日常のホンワカした私服姿とのギャップを見ていただければうれしいですね。