阪急電鉄は22日、京都線の観光特急「京とれいん」の2編成目を導入すると発表した。京都線ではインバウンド施策の一環で、現行の「京とれいん」や9300系に同社初という車内無料Wi-Fiサービスも導入される。

  • 京都本線を走る観光特急「京とれいん」。1編成目は6300系を改造

「京とれいん」の1編成目は京都線特急などで活躍した6300系を改造した6両編成の列車で、梅田~河原町間にて土日祝日に1日4往復運行。「和モダン・京町家風」の車内デザインで、日本人だけでなく訪日外国人などからも好評だという。新たに導入される2編成目の「京とれいん」について「7000系車両を改造」し、現行の「京とれいん」のイメージを継承しつつ、「『ご乗車になられたときから京都』をコンセプトに、『京都』を五感で感じ取っていただけるデザインとする予定」と阪急電鉄は説明する。車両の詳細や運行開始日などについては今年秋頃に改めて発表される。

京都線では2018年秋以降、特急などで運用される9300系と観光特急「京とれいん」を対象に、同社初という車内無料Wi-Fiサービスを順次導入する。対象車両では「HANKYU HANSHIN WELCOME Wi-Fi」に加え、訪日外国人に限らず誰でも利用可能な契約不要の無料車内Wi-Fiサービス「HANKYU TRAIN FREE Wi-Fi」(2018年秋以降登録開始予定)も提供。移動中の車内でも、運行情報やニュース、行楽情報など、スマートフォンおよびタブレット端末から気軽にアクセスできるようになるという。

  • 京都線の9300系および観光特急「京とれいん」に導入される車内無料Wi-Fiサービスの内容

  • リニューアル後の烏丸駅西改札口付近のイメージ

阪急電鉄は近年の訪日外国人の増加を受け、駅・列車を便利で快適に利用できるようにさまざまなインバウンド施策を進めている。その一環で、今年3月には同社の28駅で翻訳アプリを活用した旅客案内サービスを開始した。

今後は京都線列車内の無料Wi-Fiサービス提供、「京とれいん」2編成目導入の他にも、京都観光の玄関口となる烏丸駅の西改札口リニューアルと「(仮称)阪急京都 観光案内所・烏丸」の開設(今年度中に開業予定)、梅田駅・河原町駅・烏丸駅・嵐山駅への自動外貨両替機の設置(梅田駅の設置は今年夏頃)、駅トイレの洋式化などに取り組むとしている。