2016年からAmazonプライム・ビデオにて配信が始まった連続ドラマシリーズ『仮面ライダーアマゾンズ』の完結編にして初の劇場用新作映画『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』(監督:石田秀範)が、2018年5月19日より全国劇場にてロードショー公開される。

  • 左から田邉和也、俊藤光利、宮原華音、勝也 撮影:大塚素久(SYASYA)

大手製薬会社の実験から生み出された人工生命体「アマゾン」。彼らは人間の姿になって社会に潜伏しているが、人間の肉を食らう本能に目覚めると凶暴な怪物に変貌してしまう。人間であり「アマゾン」でもある2人の男、水澤悠(演:藤田富)=アマゾンオメガと鷹山仁(演:谷口賢志)=アマゾンアルファは、人間を守るため「アマゾン」と戦う宿命を背負っているものの、「アマゾンでも人間でも、守るべき者を守りたい」という悠と、「自分を含むすべてのアマゾンは問答無用でこの世から消し去る」という仁の考えは真っ向から対立する。

映画『最後ノ審判』では、「人間に作られた存在の『アマゾン』に生きる権利があるのか」、そして「『アマゾン』も人間も、生きていくためには何が必要なのか」という、根源的なテーマを掲げた重厚なドラマが繰り広げられ、さらには、これまで激しく対立してきた悠と仁が、ついに最後の決着をつけるまでが描かれるなど、『アマゾンズ』の完結編と呼ぶにふさわしい力の入った作品に仕上がっている。

悠、仁をはじめ『アマゾンズ』には非常に魅力的なキャラクターが多数登場し、凄絶なドラマの中で激しく生命を燃やして、見る者の心に強い印象を残した。中でも、Season1、Season2を通して悠や仁たち深く関わってきた「駆除班」メンバーたちは、それぞれに過酷な宿命を背負いながら命を懸けて「アマゾン」たちを狩る姿が視聴者の感動を呼び、特に人気の高いキャラクターたちとなっている。

ここでは映画『最後ノ審判』公開を記念して、駆除班メンバー4人にスペシャルインタビューを敢行。ぶっきらぼうだが実は情に厚いリーダー・志藤真を演じる俊藤光利、孤独を愛する寡黙なスナイパー「フク」こと福田耕太を演じる田邉和也、元詐欺師で口が上手く、チームのムードメーカー的役割の三崎一也を演じる勝也、メンバーの紅一点で、格闘戦に長けたクールビューティ・高井望を演じる宮原華音。これら個性的かつ魅力的な4人は、Season1、Season2において筆舌に尽くしがたい『アマゾンズ』の壮絶なエピソード群をくぐりぬけて、見事生き延びたツワモノであるだけでなく、今回の映画でもそれぞれが非常に印象的な活躍を見せている。共にハードな撮影を乗り越えたことで、お互いに固い"絆"で結ばれた彼らの『アマゾンズ』トークを存分にお楽しみいただきたい。

――本日(3月18日)は、みなさん朝から新宿での「四谷消防署 安全安心フェア」イベントにゲストとして参加され、駆けつけた大勢のファンの方々から声をかけられたそうですね。まずはそのイベントに出られたことについてのご感想を。

俊藤:そりゃもう、すごいイベントでした。

勝也:すごい数のファンの方たちが来てくれて、びっくりしました。

俊藤:まさか、あんなにたくさん来てくれるとは思っていませんでした。しかも「安全安心フェア」そのものが素晴らしい祭典で、あの中で大勢の人が俺たちに手を振ってくれたというのが、驚きでした。

宮原:式典中は、(消防署の)みなさんがきちんとされていて、ファンの方たちも大きな声を出しちゃいけない、みたいになっていましたよね。

俊藤:そうそう。俺がスピーチで冗談言っても、どこからも笑いが起きなかった(笑)。

田邉:その一方で、パレードに入ればファンのみなさんが気さくに声をかけてくださって、ありがたかったですね。

――Amazonプライム・ビデオにてSeason1、Season2と続いてきた『アマゾンズ』がついに映画になるという知らせがみなさんに届いたのは、いつごろなのですか。

俊藤:まず主役のあいつら(藤田富、谷口賢志)を押さえるのが先でしょうからね。俺たちに声がかかったのは最後のほう、撮影が始まるギリギリのタイミングだったんじゃないですかね。

田邉:またやるよ、と聞いたのは昨年(2017年)の秋ごろですかね。そのときはまた映画で『アマゾンズ』がやれるんだ、と思ってうれしかった。

俊藤:正直、うれしかったよな。

勝也:Season2をやっているころから、マコさん(俊藤)を筆頭にみんなが「映画になったらいいよね」って、ずっと話はしていたんです。

俊藤:Season2のとき、第1話の試写イベントがあったんです。それに俺ら(駆除班メンバー)も出ていたんですけれど、そのときにやっぱり映画館の大きなスクリーンで観る映像作品というのは、別格だなって思ったんですよ。それだけに、いつかは『アマゾンズ』も映画になればいいなと。言葉にしていれば、いつか実現するんじゃないかって(笑)。打ち上げの時にもそんなスピーチをしていたんです。ですから、映画化が本当に成ったときは、心底喜びました。

――映画は当初『アマゾンズ完結編』という仮題がつけられていましたが、台本を読まれたときは、みなさんどんな思いを抱かれましたか。

田邉:またディープなテーマをぶちこんで来たな……と感じました。現代を生きる人間というものを掘り下げてきたと言いますか。台本を読んで、素直に面白いと思えましたね。

勝也:最初に台本を読んだときは「完結編」ではあるんですけれど、人間が"欲"を持っている限り『アマゾンズ』という物語は永遠に終りが来ないんじゃないか……なんてことを思ってしまいました。 三崎としては、今回出てくる「アマゾン」の少年たちから、かつて仲間だったマモル(演:小林亮太)に言われたのと同じ言葉を投げかけられて、ショックを受けるんです。Season1、Season2とやってきた経験があってこそ、というべき三崎のセリフがありまして、それが印象に残っていますね。Season2の最後でマモルはいなくなりますけれど、この映画の中にもマモルの存在が残っている。彼も一緒に(映画に)いけたな、と思っているんです。

宮原:高井望は両親がおらず、児童養護施設で育ったのですが、同じような境遇で暮らす子どもたち(アマゾン)と戦わなければならない=駆除しなければならないというところ、キツいものを感じました。高井の武器がナイフなので、戦う相手との距離が近いんです。だから、これは(精神的に)辛いなという気持ちが最初からありましたね。

俊藤:映画のストーリーは、やっぱり『アマゾンズ』でしか描けないような内容になっているなと思いました。石田(秀範)監督が撮るのであれば絶対に大丈夫だという気持ちを持っています。ただ、こういう重い題材をやるのか、という驚きはありましたね。

田邉:かなりショッキングな内容ですが、特に視聴年齢の制限がないんですよ。

勝也:今日のイベントでも、小さな子どもたちとたくさん握手してきましたね(笑)。

俊藤:子どもが観ていいかどうか、みたいな話になりますが、最初観たときに意味がよくわからなくても、大人に成長してから「ああ、こういうことだったのか」と理解できる作品があってもいいんじゃないかと思うんです。