日本発の空飛ぶクルマの開発活動「CARTIVATOR(カーティベーター)」を運営するCARTIVATOR Resource Managementと日本電気(NEC)は3月27日、2020年の空飛ぶクルマの実現に向けてスポンサー契約を締結したと発表した。

  • 「SkyDrive」は、陸空両用で長い滑走路や大型車庫などを必要としない、世界最小の空飛ぶクルマ

    「SkyDrive」は、陸空両用で長い滑走路や大型車庫などを必要としない、世界最小の空飛ぶクルマ

CARTIVATORは、「モビリティを通じて次世代の人達に夢を提供する」というミッションを掲げ、陸空両用で長い滑走路や大型車庫などを必要としない、世界最小の空飛ぶクルマ「SkyDrive」の開発を進めている。代表の中村翼氏を中心に、会社員・学生などが余暇等を利用して活動に参加しており、会員数は約100人(2018年3月現在)となっている。なお、2017年5月にはトヨタ自動車をはじめとするトヨタグループ15社からの支援が決定し、3年間で総額4,250万円の支援を受けながら開発を進めている。

2014年に5分の1スケールの機体で飛行に成功し、現在では無人機1分の1スケールの試作機開発を進めており、2018年夏に一般公開を予定している。

  • CARTIVATOR Resource Managementは今回の契約により、2020年の世界へ向けた「SkyDrive」披露の実現を目指す

    CARTIVATOR Resource Managementは今回の契約により、2020年の世界へ向けた「SkyDrive」披露の実現を目指す

NECはCARTIVATORのミッションや取り組みに賛同し、スポンサー契約を締結した。NECは、社会ソリューション事業で培ってきた無人航空機の制御技術を提供することで、CARTIVATORの空飛ぶクルマの実現に向けた取り組みを加速させていく。さらに、今後は無人航空機の管制技術、電波監視技術、サイバー攻撃対策技術についても技術協力を予定している。

NECは社会ソリューション事業に注力しており、今後も2020年とその先を見据え、先進ICTの活用による安全・安心な社会づくりに貢献していくとしている。CARTIVATOR Resource Managementは今回の契約により、2020年の世界へ向けた「SkyDrive」披露の実現を目指して、空飛ぶクルマの開発をますます加速させていく。

  • 現在では無人機1分の1スケールの試作機開発を進めており、2018年夏に一般公開を予定

    現在では無人機1分の1スケールの試作機開発を進めており、2018年夏に一般公開を予定

NECナショナルセキュリティ・ソリューション事業部長の永野博之氏は、「NECは、ものづくりに携わる者として『モビリティを通じて次世代に夢を繋ぎたい』というミッションに強く感銘を受けました。この大きな夢を応援していきたい、そしてCARTIVATORとともに社会共創に挑戦していきたいという想いからCARTIVATORへの支援を決断しました。ナショナルセキュリティ領域で培ったアセットを活かし、より明るく豊かな未来の実現に向けて邁進していきます」とコメントしている。

CARTIVATOR代表の中村翼氏は、「この度は、NEC様よりご支援をいただき、大変感謝しております。今回を機に無人航空機開発に取り組まれてきたNEC様から色々と学ばせていただきたいと思っております。皆様に『CARTIVATORを支援して良かった』と思っていただけるよう、ますます、開発に邁進いたします。応援よろしくお願いいたします」とコメントしている。