京阪電気鉄道は21日、2次元レーザーレーダーを用いた踏切障害物検知装置の実証試験に着手すると発表した。2月24日から京都市伏見区の丹波橋通踏切で実施する。

  • 実証試験を行う丹波橋通踏切道の検知範囲イメージ。緑が水平面の検知エリア、赤が垂直面検知エリア

今回の実証試験では、大同信号が開発を進める2次元レーザーレーダーを使用。踏切内に車両や歩行者などがいるか検知する「水平面エリア検知」に加え、踏切の出入口垂直方向にも面検知機能を持たせる。

これにより、従来装置よりも自転車、車いす、歩行者などの検知性能を高めることができるだけでなく、水平面に接地しない障害物が踏切内に侵入した場合の検知も可能になる。たとえば歩行者が顔や腕などを踏切内に差し出してしまった場合や、トラックが車両より前にはみ出して運搬している長大物が踏切内に入ってしまった場合も検知できるようになるという。

2次元レーザーレーダーを用い、水平方向と垂直方向の検知を行う踏切障害物検知装置による実証試験は国内初の試みとのこと。6カ月間の試験期間終了後に成果を分析し、2018年度下期以降の本格稼働をめざす。