銚子電気鉄道は外川駅で保存しているデハ801の修復プロジェクトに着手する。10月24日から11月4日までの期間で工事を行い、11月5日に完成・お披露目式を実施する予定だ。

外川駅に留置されているデハ801(2014年12月撮影)

デハ801は1950年製で、1980年に伊予鉄道から銚子電気鉄道へ譲渡。翌年から25年間にわたって主力車両として活躍し、2010年の引退後は架線点検車として使用された。2015年からは外川駅に留置され、昭和の日用品や玩具などを展示する「昭和ノスタルジー館」として活用。同館は今年8月に閉館し、展示物もすでにすべて撤去されている。

銚子電気鉄道によれば、デハ801は現在、「車体が酸化により腐食が進行し、鉄部分が朽ち果て、所々穴が開いており、修復しようにも通常の技術ではすでに手の施しようのない状態」だという。そこで、さび対策塗料などを手がける「BAN-ZI」と塗装施工の「REPROUD」の全面協力を得て、デハ801を現役当時の姿に戻す。千葉県立銚子商業高等学校の生徒たちもプロジェクトに協力するという。これに先立ち、10月7日14時からデハ801を無料開放し、平日9~15時、土休日の9時から16時30分まで自由に立ち入れるようにする。工事期間中は立ち入れないが、完了後は無料開放を再開する。