銚子電気鉄道はこのほど、同社保有車両のうち1両を改造し、今年度末に「超レトロ電車」として運行開始すると発表した。2000形1編成(2001・2501の2両編成)の1両を対象に、レトロ感あふれる内装へと改造を行う。8月末に内装デザインを決定し、10月の改造工事着工を経て、2018年1月の車両内装お披露目、運行開始を予定している。

銚子電気鉄道2000形。2001号車は「湘南型」と呼ばれる前面デザイン

改造対象となる編成は元京王電鉄2010系。伊予鉄道で約20年間にわたり活躍した後、2009年に銚子電気鉄道へ譲渡され、2010年から運行開始した。2001号車(銚子方先頭車)は元京王電鉄2010系の特徴でもあった「湘南型」と呼ばれる正面2枚窓の非貫通タイプ、2501号車(外川方先頭車)は元京王電鉄5000系をほうふつとさせる貫通タイプの前面デザインで、2両ともグリーン1色のカラーリングとなっている。

この2両のうち1両を改造し、「超レトロ電車」として今年度末に運行開始することが決定。「お客様に『古き良き日本』の雰囲気を味わっていただけるよう、準備を進めてまいります」と銚子電気鉄道は発表している。改装工事に係わる費用は金太郎ホーム(千葉県を中心に展開する賃貸マンション専門の施工会社)との車両ネーミングライツ契約にもとづく協賛金(1,000万円)で賄われ、内装デザインは銚子電気鉄道の応援組織「銚電倶楽部」の会員からアイデアを募る予定だという。

2501号車は2001号車と異なる貫通タイプの前面デザイン

あわせて銚子電気鉄道は観音駅・本銚子駅の新規ネーミングライツについても発表。両駅とも契約期間が終了したため、新たなパートナー企業を募集していた。観音駅の新たな愛称は「金太郎ホーム」、本銚子駅の新たな愛称は「上り調子 本調子 京葉東和薬品」に決定し、契約期間は6月1日から11月30日までの6カ月間となる。