8月5日より公開される『宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』の完成披露イベントが7月31日、東京・六本木ヒルズアリーナおよび丸の内TOEIにて開催された。ステージには『宇宙戦隊キュウレンジャー』テレビシリーズの主要レギュラーキャスト、そして劇場版ゲストの田村亮(ロンドンブーツ1号2号)が夏祭りをイメージして浴衣姿で登壇し、それぞれのキャラクターの注目ポイントや映画の見どころを熱く語った。

左から、山崎大輝、岸洋祐、南圭介、田村亮、岐洲匠、大久保桜子、榊原徹士、柴崎貴行監督

『宇宙戦隊キュウレンジャー』の物語は、宇宙全体を支配するジャークマターからチキュウ(地球)をはじめとするすべての惑星を解放して自由を取り戻すため、キュータマに選ばれた9人の救世主=キュウレンジャーと、共に戦うリベリオンの仲間たちの活躍を描く。テレビシリーズでは、300年間の眠りから復活した「伝説の男」ことホウオウソルジャー/鳳ツルギが12人目の戦士として登場しており、今回の映画でも活躍する。

シシレッド/ラッキーを演じる岐洲匠は、初の単独映画が公開されることについて「ただ、ただうれしい!」と喜びを表し、「劇場の大きなスクリーンで、僕たちの姿を観てください」と子どもたちに呼びかけた。テレビシリーズが放送開始して、そろそろ半年が経とうとしている現在。自身の周辺でどんな変化があったかを問われると、「朝、起きてから撮影所に向かうまでの生活にリズムができました。朝は出かける1時間前に起きるんですが、毎日同じことができる。ルーティンになりました」と、規則正しい生活が身についたことを明らかにした。さらには「荷物とかもちゃんと持って……」と続けると、仲間から一斉に「当たり前だ!」と突っ込まれる一幕もあった。

サソリオレンジ/スティンガーを演じる岸洋祐は、映画の見どころについて「全部が見どころなんですけれど、特に最後のあたり、泣いているラッキーのお芝居が凄く好きです」と、岐洲の迫真の演技に注目してほしいと語った。テレビの撮影はどのくらいのペースで?と尋ねられると「ほぼ毎日、週7、時には週8?という日も」と、休む暇もなく撮影に追われている現状を告げた後「毎日のようにみんなと会っていますから、びっくりするくらい仲がいいんです。周囲が引くほど(笑)。撮影が終わってからみんなでご飯を食べに行くなんていつもやっていますし、家族みたいな存在ができてうれしく思います」と、苦楽を共にする仲間との時間を大切にしていることを述べていた。

ヘビツカイシルバー/ナーガ・レイを演じる山崎大輝は、テレビでの無表情なナーガと違って満面の笑顔で感情をむきだしにして元気にあいさつし、「映画の見どころは、やっぱりロボ戦ですね!」と、迫力満点の巨大ロボの戦いが見どころだと述べた。そして「キュウレンジャーって、メンバーの誰かが挫折すると必ず他の仲間が励まして、みんな一致団結するっていうドラマが熱いんですけれど、映画の中でもそんな部分があるので、ぜひそのあたりを確かめてほしい」と、最大の危機を迎えたキュウレンジャーの"団結"を描いた熱きドラマ展開をアピールした。放送から半年で変わったことは?という質問には、「朝が強くなりました! 子どもたちも日曜の朝にキュウレンジャーを観てくれたら、朝に強くなれると思います」と、撮影開始が早朝であるため、早起きに慣れてしまったことを明かした。

カメレオングリーン/ハミィを演じる大久保桜子は「映画が始まってすぐ、キュウレンジャーが危機に陥るんですけれど、ラッキーのあきらめない気持ちのおかげで団結力が高まります。本当にすばらしいので、ぜひチェックしてください」と、山崎と同じく仲間たちの友情と団結がドラマの鍵であることをハイテンションで語った。放送が始まってどう変化した?の問いには「もともと人見知りで、みんなと仲良くなれるか最初は心配だったんですが、今では気持ち悪いくらい仲良しになりました(笑)」と、岸と同じく仲間とのチームワークの良さを語り「自分が女の子だってことを忘れてしまうくらい、みんなの弟みたいな感じですね」と愛くるしい笑顔を見せた。

カジキイエロー/スパーダを演じる榊原徹士は「今回の劇場版では、テレビの画面に収まり切れないほどの超巨大な敵が現れます。大スクリーンで初めて臨場感を感じると思います。あと、僕たち全員、テレビ本編でもなかなか無いくらい叫んでいます! 柴崎(貴行)監督のご指導でとにかく叫びました。どんな叫びになっているかを、ぜひ劇場に足を運んでお確かめください」と、映画ならではの大迫力のスケール感や、かつてない脅威に挑むキュウレンジャーの激しい戦いぶりを観てほしいと語った。テレビが始まって周辺に変化は?という質問には「声をかけてくださる方が増えました」と、ファンの存在に感謝した上で「ときどき、すれ違いざまに『あれ、カジキさんじゃね?』なんて言われてね(笑)。カジキイエローではありますが、カジキではありませんので……すごくうれしいのに、少し訂正したくなる」と続け、笑いを誘った。

ホウオウソルジャー/鳳ツルギを演じる南圭介は、テレビに登場してまだ間もないことから、12人目の戦士として登場した感想を問われて「よくぞ聞いてくれました! 僕が芸能界に入ったきっかけが『スーパー戦隊』のオーディションでした。10年越しの思いが叶って、とてもうれしく思っています」と、戦隊ヒーローに選ばれたことについて喜びを表し、「これからも、キュウレンジャー唯一の"昭和戦士"として頑張っていきたい」と、ヒューマン(人間)タイプメンバーの中で最年長(32歳)であることを強調しながら作品にかける意気込みを新たにした。

イベント後半は映画ゲスト、ゲース・インダベーを演じるお笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村亮がステージに上がり、テレビバラエティ番組そのままのテンションであいさつを行った。田村は「今回はこちらにいるカッコいい人らといっぱい戦います」と、キュウレンジャーを相手に大暴れする"最凶の敵"という部分をアピール。「僕はとてもいい人なので、ワルい部分があまりなかったんですけれど、監督と一緒になって『もっと、もっとワルい感じで!』と、悪役を頑張って演じました。ちょっと表情が柔らかくなっていると、『亮さん、いい人に戻ってますよ!』と指導が入るんです。いやあ、メイクさんたちに優しくされると、どうしてもね(笑)」と、自分のキャラクターに似合わない凶悪な役柄を演じる苦労を明かしていた。

しかし、「今まで金髪にしていたのは、この(悪役の)ためではないか」と語り、初の「スーパー戦隊」出演に並々ならぬ意欲を燃やす田村は「よくよく考えてみると、いつも横にワルだくみをしている奴がいた。あっ、あいつをイメージすればいいんだ!と考えたら、演技が楽になりましたよ。もう、あいつをスペシャルサンクスに加えたいくらい」と、相方である田村淳(ロンドンブーツ1号2号)をネタにして大いに笑いを取っていた。

子どもたちの反応は?と問われた田村は「悪役で出ることになったと伝えたら、小4の息子からは『お父さん爆発するの?』と、最後の結果まで言われてしまった。言うたらアカンて!」と苦笑い気味に応えた。苦労した悪役の演技だが、岐洲から「映画の中でゲース・インダベーが仮面を外して亮さんの顔が出るんですが、その顔がすごく悪そうでした!」と、顔の迫力と強烈な存在感を絶賛され、田村もまんざらではない様子だった。

本作のメガホンを取った柴﨑貴行監督は、「戦隊のメンバーは毎年仲がいいんですが、今年は特にすごいですね」とメンバー同士の仲の良さに感心しつつ、「この半年でみんなの顔つきが変わりました。初期に撮ったオープニング映像と今の顔を見比べても、少しずつ成長しているなという気がします」と、それぞれの表情から成長の度合いを感じ取ったと話した。監督からの言葉を聞いた岐洲たちは口々に「めっちゃうれしい!」と、喜びをあらわにしていた。

その後、出演者たちに「今年の夏、チャレンジしたいことは?」と質問が投げかけられると、岐洲は「暑さに負けない集中力を身に着けたい。体重を増やしたい」、岸は「ケガをせず、美味しいご飯を食べたい」、山崎は「インドア派だったので、とにかく外出をしてみたい」、大久保は「オフの日を合わせて、みんなでバーベキューをしたい」、榊原は「バンジージャンプに挑戦したい」、南は「全国の大仏を見てまわりたい」と、それぞれのキャラに合った回答。田村は映画出演にちなんで「体を鍛えて、(映画を観た)子どもたちにパンチをくらっても大丈夫なように準備していたい!」と、早くも悪役として子どもたちから憎まれるポジションに覚悟を決めていることを打ち明けた。柴﨑監督は「この夏は、大勢の子どもたち、そしてお父さん、お母さんにぜひ映画館へ足を運んでくださって、迫力の映像を楽しんでいってほしい。親子で良い思い出を作っていただきたい」と語り、映画を親子で楽しんでほしいことを強調していた。

イベントの締めくくりとして、出演者そろって映画のエンディングテーマである「キュータマ音頭」(キュータマダンシングの夏限定・音頭バージョン)を踊り、客席の子どもたちを大興奮させた。

最後に田村は「僕の悪役っぷりは僕だけでなく、ロンドンブーツ1号2号の合作だというところを観て」と、改めて自身の"悪"演技を強調しつつ「『スーパー戦隊』は仲間同士が力を合わせ、悪と戦うという部分が素晴らしいので、そこをしっかり観てほしい!」と、映画のキモとなる部分を改めてアピール。そして岐洲は「もう、めっちゃくちゃ面白い映画です! 一回だけじゃなく、何回も劇場に来ていただいて……もうキュウレンジャーの人数分(12回)観てほしいくらい!」と、何度も繰り返して観たくなるほど面白い映画だと熱烈に語った後、客席の子どもたちと一緒にラッキーの決めゼリフ「よっしゃラッキー!」を叫んで、大盛り上がりのままイベントをしめくくった。

『宇宙戦隊キュウレンジャー THE MOVIE ゲース・インダベーの逆襲』は『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』と同時上映で、8月5日から全国東映系劇場でロードショー公開される。