夫婦にとって、子どもを何人育てるか、というのはとても重要な決定であるに違いない。そんな時、悪意はないのは分かってはいるけれど、「二人目は作らないの?」という不用意な言葉に傷付いてしまった、という経験をした人もあるかもしれない。今回は、マイナビニュース会員のうち、一人っ子の母親である女性183名に、「周囲から『二人目は作らないの?』と聞かれたり、要望されたりしたことはあるか」を聞いた。

Q.周囲から「二人目は作らないの?」と聞かれたり、要望されたりしたことはある?

Q.周囲から「二人目は作らないの?」と聞かれたり、要望されたりしたことはありますか?
はい 70.5%
いいえ 29.5%

Q.周囲から「二人目は作らないの?」と聞かれたり、要望されたりしたことが「ある」と回答した方にお聞きします。どのような状況で、誰から言われましたか。その時、あなたはどのような気持ちになりましたか?

「義理の両親、親戚などから」

・「親戚から。持病があるから無理と言った」(33歳/富山県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「親戚や赤の他人からいろいろと言われたけど、他人は無責任なので聞き流してきた。兄弟・姉妹がいても一人っ子でも、要は育て方だと思う」(50歳/茨城県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「一人目がうまれてすぐ、親戚の伯母に電話をした時に『兄弟・姉妹がいないとかわいそうだから、二人目は早く』と言われた」(40歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「義実家の親や親戚に顔を合わせるたびに言われていた時期がある。つらいと思いながらも笑顔で『こればかりはねー』と答えていたが、放っておいてほしいと思っていた」(50歳/福島県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「義母から帰省時に言われましたが、やっぱり言うね、と思いました。とはいえ夫も一人っ子なので、『無理ですね』と流せます」(37歳/新潟県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「義理の母親。半ば育児ノイローゼ気味な私に、『私がまだ元気なうちなら面倒をみてあげられるから。早いうちにもう一人うんだら?』と言われた。自分が好きな時にしか面倒を見てくれないのに、無責任な言葉にムカッときた」(42歳/愛知県/流通・チェーンストア/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

・「親戚からは会うたびに言われるが、なりゆきに任せている」(36歳/広島県/建設コンサルタント/建築・土木関連技術職/会社員・公務員・団体職員)

・「親戚から『一人ではかわいそうだよ』と言われた。余計なお世話だと感じた。欲しくても授からなければどうしようもないことなのに」(48歳/東京都/百貨店/販売・サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

・「日常的に義母から言われる。嫌な気持ち、イライラする」(31歳/静岡県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「肉親・家族から」

・「普段の会話の中で、両親に。欲しいけれどなかなかできないので、つらい」(37歳/埼玉県/不動産/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

・「一人では何かと心配だからと、親から言われた。別に一人でも良いだろうと思った」(51歳/栃木県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「子どもがまだ保育園時代に、親や兄弟によく言われていて、周りにも兄弟のいる家庭が多かったので悩みましたが、子どもの将来のことを考えると申し訳ないなと思います」(46歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

・「祖父母や両親に、久しぶりに会った時に。なかなかできないので、つらい気持ちになりします」(38歳/北海道/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「母親から。うちはもう一人と決めていたので、少し面倒くさい気持ちになった」(40歳/新潟県/コンビニエンスストア/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)

「近所や周囲の人などから」

・「近所のおばさん。病気で妊娠できなくなりましたと嘘をついた」(40歳/岐阜県/広告・出版・印刷/技能工・運輸・設備関連/個人事業主・会社役員)

・「近所の人から、道端で。余計なお世話と思いました」(54歳/神奈川県/その他/その他・専業主婦等/求職中・無職)

・「周りのすべての人に。挨拶代わりと受け取っている」(42歳/東京都/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「世間話をしていて、近所のおばさんたちに言われます。またか……と思いました」(36歳/長崎県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「付き合いの浅く、事情を知らない方々から軽く言われた。言っても面倒なので、そうですねと軽く相づちを打っておしまいにした」(39歳/東京都/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

「友人・知人から」

・「あまり面識のない友人から、気軽に言われた。ただただその人とはもう、あまり関わりたくないと思った」(38歳/北海道/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

・「久しぶりに会った人に。それぞれの自由なので、あまり気にしない」(34歳/徳島県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「小学校に入り、久しぶりに幼稚園の保護者に会ったら言われた。その人は双子を含め3人の子どもを育児していて、ちょっと増えるだけよ、と言われた。私は持病のため、子ども一人が精一杯なのを知っていたのに言われた。たくさんうめばいい、みたいなのと、一人なんて親として失格という優越感を示されたようで、嫌で悲しかった」(52歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「友人から。 他人事だからなんとでも言えるよなぁ、と思いました」(49歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

「ママ友から」

・「親戚やママ友などに。それぞれに理由があるのだから、安易に言わないでほしい」(39歳/兵庫県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「ママ友から言われました。あなたが三人目を作らない理由と同じよ、と思いました」(44歳/千葉県/建設・土木/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

・「ママ友からよく言われましたね。ちょっと鬱陶しく感じました」(34歳/青森県/教育/専門サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

・「ママ友とランチ中に言われた。よそはよそ、うちはうちなので、嫌とかはなく、普通に一人でいいと言いました」(31歳/京都府/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

・「ママ友の二人目出産ラッシュが続き、ママ友に聞かれることがあった。その頃はなんとも思ってなかったから、気にしなかった」(44歳/愛知県/教育/公共サービス関連/会社員・公務員・団体職員)

・「保育園のママ友からは、いろんなタイミング(飲み会、立ち話など)で言われましたね。ほとんどのお母さん方が二人以上子どもがいたので余計。『そう簡単に言わないでよ』と思いましたが、むこうも悪気なく言っているだけなので、特別嫌な気持ちになるわけでもなく、『もう陣痛はこりごり!』と答えてました」(39歳/北海道/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

「職場の人から」

・「会社など、ちょっとした雑談の時に。別になんとも思わない」(33歳/群馬県/ソフトウェア・情報処理/その他・専業主婦等/会社員・公務員・団体職員)

・「会社の人に、仕事復帰後、すぐに言われました。まだいいかなぁと思いました。仕事復帰してすぐは、申し訳ない」(27歳/山口県/建設・土木/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

・「職場で子どもの話になった時に聞かれる。二人いないといけないのかなぁという気分になる」(33歳/千葉県/その他/その他・専業主婦等/その他)

・「職場の上司に言われた。正直、放っておいてと思った」(36歳/奈良県/鉱業・金属製品・鉄鋼/事務・企画・経営関連/会社員・公務員・団体職員)

「その他」

・「お客さんから。今の夫とは、二人目を授かるつもりはまったくないから」(25歳/福島県/その他/その他・専業主婦等/フリーター)

・「いつも、誰もが。嫌になる」(60歳/大阪府/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「子どもが2歳を過ぎたあたりで、口を開けば……という感じで、年配の人たちに今も言われることがある。年も年だし、経済的に無理なので放っておいてくれと思う」(38歳/長野県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

・「知らないおばさんとかに、『二人目は?』とか言われたが……。『障害があるので、今はまだ考えられません』と伝えました。人の気持ちも知らないでと思いましたね」(44歳/埼玉県/その他/その他・専業主婦等/専業主婦)

総評
「周囲から『二人目は作らないの?』と聞かれたり、要望されたりしたことがある」と回答したのは72.7%で、7割以上が体験していることが分かった。

誰から言われたかについては(複数回答あり)、最も多かったのは「義理の両親、親戚などから」で21.8%が挙げている。続いて「肉親・家族から」が16.5%。「近所や周囲の人などから」が15.0%。「友人・知人から」は10.5%、「ママ友から」が9.0%、「職場の人から」は6.8%となった。「その他」は4.5%、「特にない、無回答」は24.1%だった。

どのような気持ちになったかについては、「気にしない」「気にならない」「受け流した」「特に何も感じない」という意見もあるものの、多くの人は「余計なお世話」と感じたり、「所詮は他人事」と憤ったり、「うんざり」したり、「放っておいてほしい」と思ったりと、何らかの不快感を示している。

特に、二人目の妊娠へ向けて努力していたり、あるいは経済的な理由や年齢的な問題で二人目は難しいと感じていたりする人にとっては、大いに傷付くこともあるだろう。中でも義母からの言葉は、嫁姑の微妙な関係性もあって、簡単に受け流すことも反論もしにくく、対応に苦慮している実態があるようだ。

「二人目は作らないの?」はともすれば、ごく気軽に口にしてしまう言葉かもしれない。仮にそこに悪意はないにせよ、言われた方にもそれぞれに事情があり、ままならない現実と闘っている可能性もある。周囲の人間は、もしアドバイスを受けたら誠実に答えるといったスタンスで、静かに見守りたいものだ。

調査時期: 2017年6月13日~2017年6月20日
調査対象: マイナビニュース会員(子どもをもつ女性)
調査数: 300人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

※写真と本文は関係ありません