12月10日に公開初日を迎えた映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト withレジェンドライダー』の舞台あいさつが、東京・丸の内東映にて行われた。舞台には映画の中心となる『仮面ライダーエグゼイド』と『仮面ライダーゴースト』の主要キャストが勢ぞろいし、4年ぶりに「仮面ライダー」映画のメガホンを取った坂本浩一監督と共に、映画の苦労話や見どころを語った。

上段左から、甲斐翔真、小野塚勇人、岩永徹也、仮面ライダーウィザード、仮面ライダー鎧武、仮面ライダードライブ、磯村勇斗、坂本浩一監督、下段左から、松田るか、松本享恭、瀬戸利樹、飯島寛騎、西銘駿、大沢ひかる、山本涼介、柳喬之

今回の映画は、毎年冬の恒例となった新旧仮面ライダーの共演を描く「MOVIE大戦」シリーズの最新作。「平成ジェネレーションズ」と銘打つだけあって、エグゼイドとゴーストとのコラボレーションに加えて『仮面ライダーウィザード』『仮面ライダー鎧武』『仮面ライダードライブ』の主役ライダーがゲストとして駆け付ける豪華アクション巨編となった。

まずは、テレビ放送の終了から約3か月ぶりにファンの前へ顔を見せた『ゴースト』チームからのあいさつ。仮面ライダーゴースト/天空寺タケル役の西銘駿は、久々の決めゼリフ「命燃やすぜ!」を放ち、上映終了直後で興奮気味な大勢のファンの気持ちをさらに盛り上げた。西銘にとって本作はゴースト=タケルとして本格的に出演する作品として最後になるため、「観てもらえてうれしい反面、どこか寂しい気持ちもあります。でも、エグゼイドの世界にゴーストチームが行って、楽しめたんじゃないかな」と笑顔を見せた。

先輩ライダーのウィザード/操真晴人役・白石隼也、ドライブ/泊進ノ介役・竹内涼真との共演については「もう、レジェンド~!という言葉以外、何も出てこなかったですね。あの方たちが変身するところでも、ああ、レジェンド~って(笑)」と、歴代レジェンドライダーに影響を受けたことを明かし「自分自身もレジェンドとして戻って来たい」とテンション高めに話していた。

仮面ライダースペクター/深海マコトを演じる山本涼介は、「バグスターにやられて電脳救命センター(CR)のベッドに横たわるシーンで、唯一ライダースを脱いだんです。あそこカッコいいなって(笑)」と自身の重要チェックポイントを挙げ、ファンの歓声を集めた。

そして仮面ライダーネクロム/アラン役の磯村勇斗は、「CRのドアが開いてアランとマコトが出てくるシーンでは、カメラテストのときに坂本監督から『なんか(ネタ)やってね、期待してるからね』って言われて、2人の衣装を取り換えて出てきたり、いろいろ遊んだことが印象に残っています」と、楽しい撮影現場を振り返った。また、「来瀬役の棚橋弘至選手が『奴ら全員、仮面ライダーか!?』って驚くシーンがあるんですけど、棚橋さん絶対知ってるやん!って思って、すごくウケてしまいました(笑)」と、大のライダーファンである棚橋選手のことを知っているからこそのリアクションを取ったことを打ち明けた。

タケルの幼なじみ・月村アカリ役の大沢ひかるは「映画では久々にタケルに守ってもらって、『ああ、タケルって男の子なんだなあ』ってあらためて思いました」と、たくましくなったタケルに感心する様子を見せていた。また「病室のベッドで意識を失い、眠っているシーンでは、本番で"ガチ寝"していたんです。監督から『半目で口開いてたよ』って言われました(笑)」と、意外な演技面での裏話が明かされた。

大天空寺の住職代理・御成を演じた柳喬之は、髪がやや伸びた状態でファンにあいさつ。撮影時をふりかえって「天井からゲームのブロックが落ちてきて、みんながウワーッって吹っ飛ぶシーンで、御成はカメラに向かって"平行飛び"をやりたかったんです。でもテイク1のときには雪駄が脱げてコケちゃって、テイク2のときはカメラ目線になっていましてね。そんな御成の頑張りを見るために、ぜひまた劇場にお越しください」とアピールした。

続いては『エグゼイド』チーム。小児科研修医と天才ゲーマーという2つの顔を持つ仮面ライダーエグゼイド/宝生永夢を演じる飯島寛騎は、大勢のファンを前にして緊張気味ながら「ついに公開の日を迎え、みなさんに観てもらってうれしい」と喜びをあらわにし、「先輩ライダーの方々と一緒に芝居をしたのは初めてで、とてもいい勉強になった」と、隣にいる西銘や、他のレジェンドライダーたちとの共演に確かな手ごたえを感じているようだった。映画の中で印象に残っているシーンを尋ねられた際には、「タケルくんから『命』について考えさせられるシーン。演じていて心が動きましたし、演技もやりやすかった」と、真摯な姿勢で語った。

失敗しない若き天才外科医・仮面ライダーブレイブ/鏡飛彩役・瀬戸利樹は「テレビとは違う迫力があった」と映画のスペシャル感をアピール。映画の中でアクションを披露していることについて、松田から「飛彩ってアクションできるんだ~」と意外そうなコメントをもらい、どう返していいか困惑する一面も見られた。

医師免許を持たない闇のドクター・仮面ライダースナイプ/花家大我役の松本享恭は「スナイプがレーザーとネクロムと共闘するシーンがあって、アラン様と一緒に戦えるのがうれしかった」と、「3号ライダー」同士の絆なのかアラン/ネクロムへの尊敬の念を前面に出していた。

看護師・仮野明日那とその正体であるゲームキャラ「ポッピーピポパポ」を演じる松田るかは「ポッピーは今までにないヒロインなので、ニチアサ(日曜朝)のときめきをお任せしていただければ」と、テレビシリーズも映画と同様応援してほしいとアピールした後、「エグゼイドチームは舞台あいさつになると緊張しちゃって面白いことがあまり言えないので、ゴーストチームのような和気あいあいとしたチームを作っていきたい」と、今後の展開に意欲を見せた。

監察医務院に所属する監察医・仮面ライダーレーザー/九条貴利矢役の小野塚勇人は、今回の映画に出演したときの思いを「『仮面ライダー』の映画に出てるなあ、と客観的に思いました。歴代ライダーの俳優さんとお会いしたときに『あっ、これは本物だ』と確信できたという(笑)。いい作品に出させていただいたと思っています」と熱く語った。テレビシリーズの今後については「ライダーを演じるとともに、役者として成長していきたい。また両サイドのお二方みたいに身長も伸ばしていきたい(笑)」と、高身長の岩永、甲斐に挟まれた状態で発言し、会場の笑いを誘っていた。

幻夢コーポレーションCEOでもある仮面ライダーゲンム/檀黎斗を演じる岩永徹也は映画のアクションシーンに触れ、「変身前からみんな戦っていたので、もうライダーに変身しなくてもいいんじゃないかと思った」と、素面でのアクションの充実ぶりを強調した。テレビシリーズの今後については「今はまだパラドと一緒に何かを企んでいるところしか出ていませんが、今後、表舞台に立ったときは暴れまくりたいと思います」と意欲を示した。

人類滅亡を企てるバグスターの参謀格・パラド役の甲斐翔真は、「エンドロールが終わった最後に、自分がすごく意味深なセリフを言うんです。ひそかに『俺のための映画』だと思っています。今後のテレビシリーズでも、最終的に『悪が勝つ』という史上初の展開になっていければいいなと思います」と、不敵な発言をさわやかな笑顔で放った。

坂本浩一監督は2012年の『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』以来、4年ぶりとなる「仮面ライダー映画」登板ということで、意気込みも十分。「現場は終始和気あいあいで、竹内くんや白石くんが来たときもスタッフともども懐かしがっていたりして、楽しんで撮影させていただいた作品です」と最高の笑顔で語り、映画の出来栄えに自信をのぞかせた。

映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴースト withレジェンドライダー』は、12月10日より全国東映系劇場で公開中。