ネオマーケティングは8月24日、「ヤングとシニアの老後感に関する調査」の結果を発表した。調査は7月13日~14日、全国の20代と50代の男女1,000名を対象にインターネットで行われた。

「あなたご自身の『老後』について、不安を感じていますか」

自分自身の「老後」について不安を感じているかを聞いたところ、「非常に不安を感じる」と「やや不安を感じる」を合わせた合計は、20代で64.2%、50代で79.6%となり、ヤングとシニアでは15ポイント以上の差が出た。

未既婚に分けてみると、20代では既婚者が相対的に不安計が高い傾向を示しているが、50代においては、不安計にあまり大きな差はなかった。ただし、「非常に不安を感じる」と答えた人が、50代未婚では47.1%と多く、半数近くに及んでいる点が特徴的だった。

老後に対して4つの項目について、大事だと感じる順に順位をつけてもらったところ、20代・50代とも「生活資金、住宅などの経済面」が最も多く1位に挙げられた。次いで2位「病気、介護などの健康面」、3位「親、配偶者、子供などの家族関係」、4位「友人、地域などの社会との結びつき」と続いた。

老後の資金として、1人で月々いくらぐらい必要と感じるかを聞くと、20代では「15万円~20万円未満」が最も多く34.2%、次いで「わからない」(23.6%)、「20万円~25万円未満」(15.0%)。50代でも「15万円~20万円未満」が最も多く30.0%、次いで「20万円~25万円未満」(22.2%)、「15万円未満」(13.8%)、「25万円~30万円未満」(同)だった。

「あなたは『老後』の資金として、月々いくらぐらい必要だと感じますか」

20代で老後に不安を感じていない人は、41.9%が「わからない」と回答。老後に不安を感じていないことが、具体的にいくらかかるか想定できないことに結びついている可能性がありそうだ。また、50代で老後に不安を感じていない人は、月々に必要と感じる金額が「15万円未満」と答えた人が20%以上おり、必要と感じる金額が低いことが不安を感じないことにつながっている可能性がある。

老後の資金の準備方法については、20代では「預貯金」が最も多く41.6%、ついで「特に意識しては準備していない」が39.2%とほぼ拮抗している。「公的年金」は31.2%という結果で、20代においては「公的年金」への期待が低い可能性がありそうだ。

「あなたは『老後』の資金をどのような方法で準備していますか」

50代では「公的年金」が最も多く63.2%、次いで「預貯金」が58.2%。「子供からの援助」以外はどの方法も20代よりも高い数値となっており、資金準備の具体化がされているよう。

特に50代不安なしでは、「預貯金」「不動産購入」が50代全体と比べ相対的に高くなっているのに対し、同じ不安なしでも20代の場合は、「特に意識しては準備していない」が60.3%と突出して高く、準備がされた上の不安なしと、まだ意識が低いので不安に感じていないという意識構造の違いが垣間見えた。

自分の「老後」のイメージに最も近いと思う状況を聞いたところ、20代・50代ともに、1位「経済的には余裕はないが、健康で働きながら自宅で暮らしている」(20代33.6%、50代44.4%)、2位「経済的に余裕があり、自宅に住んで、旅行や趣味を楽しんでいる」(20代23.0%、50代19.6%)、3位「経済的な余裕もなく、年金だけで1人で自宅で暮らしている」(20代21.8%、50代19.2%)という結果だった。