札幌市交通局はこのほど、市電(路面電車)ループ化開業日を12月20日に決定したと発表した。同日から行先表示や定期券の表示などに変更が生じる。

ループ化後の路線図(札幌市交通局提供)

札幌市電のループ化は、アルファベットの「C」に似たルートとなっている現在の路線の両端を延長してつなげ、環状化する工事。西4丁目停留場からすすきの停留場までの約400mの区間にレールを敷き、路面電車を「内回り(反時計回り)」「外回り(時計回り)」で運行させる。西4丁目停留場とすすきの停留場の間には、新たに狸小路停留場が設置される。

ループ化開業後は、路面電車の前後・側面の行先表示にも「内回り」「外回り」の表記を採用。終点がある場合は終点の停留場名を、周回運行の電車は「循環」の文字を併記する。

乗継指定駅も変更となり、市電の西4丁目・狸小路・すすきのの3停留場と地下鉄と大通・すすきの・豊水すすきのの3駅がいずれも相互に乗継割引の対象に。これまで停留場表示としていた定期券の区間表記も、12月1日発行分から「市電全区間」に変更となる。

なお、今回ループ化される区間は電車が歩道のすぐ横を走るサイドリザベーション方式を採用するため、札幌市交通局は歩行者や自転車・自動車の運転者に対して安全確保への注意を呼びかけている。