ANAは10月17日、スター・ウォーズキャラクターの特別塗装機第一号「R2-D2 ANA JET」(JA873A、ボーイング787-9型機)による一般客を乗せた初の遊覧フライトを実施した。機内でもスター・ウォーズの世界を魅せる遊覧フライトに、スター・ウォーズを心から愛する人たちとともに搭乗してみた。

スター・ウォーズ特別塗装機「R2-D2 ANA JET」による一般客を乗せた初の遊覧フライトはパイロット2人と客実乗務員10人が担当

いろんなところにR2-D2が!

R2-D2を全面にデザインしたR2-D2 ANA JETは国際線仕様の787-9型機で、ビジネスクラス48席・プレミアムエコノミー21席、エコノミークラス146席の全215席を展開する。各クラスのシートにはR2-D2デザインのヘッドレストカバーがかけらており、紙コップや紙ナプキンも全面R2-D2。機内放送ではR2-D2のあの音も流れる。

全クラスにR2-D2デザインのヘッドレストカバーを装着。なお通常、ヨーダは搭乗しない

今回の遊覧フライトで参加者にプレゼントされた品々

搭乗が完了すると、機内は一旦真っ暗に。すると、スター・ウォーズのミュージックにあわせて787ならではのLEDが鮮やかに輝く。さらに、機内ではスター・ウォーズの各作品に加え、スター・ウォーズの魅力を詰め込んだプログラム「スター・ウォーズ まるわかりスペシャル」も映像で楽しめる。すでにスター・ウォーズにどっぷりはまっている人はもちろん、そうでない人もここだけの体験にきっとワクワクするだろう。

スター・ウォーズのミュージックとともに、787ならではのLEDでスター・ウォーズ気分を盛り上げる

機長の機内放送も愛がいっぱい!

17日に実施された一般客を初めて乗せるR2-D2 ANA JET遊覧フライトには、「ANA PLANET Fan Photo投稿キャンペーン」および「ANAマイレージクラブ遊覧フライトキャンペーン」を通じて参加者を抽選。Fan Photo投稿は応募者560人から42人で当選倍率は約13倍、ANAマイレージクラブでは応募者2万7,315人から49人で当選倍率は約1,093倍にもなったという。

搭乗ゲートも特別仕様に。フライト前には全員で記念撮影を

そして、このフライトを担当した町田直人機長もスター・ウォーズの大ファン。「この日のために改めて全作品を見返したので、ちょっと目がしょぼしょぼしてしまいました」という一面も。機内放送では、「本日ご搭乗されたみなさまは強いフォース(作中に登場する宇宙に満ちている目に見えないエネルギー)に恵まれています。ハイパードライブ(作中に登場する推進システム)を使いたいところですが、安全のため控えさせていただきます」とコメントして、参加者から笑いを誘った。

町田直人機長もスター・ウォーズの大ファン。CAたちもスター・ウォーズ風におもてなし

そんなプラチナチケットを手にした91人は全身でスター・ウォーズ愛を表現。「これで飛行機に乗れるの? 」という驚きのコスプレを披露した人もいた。その愛の詰まったコスプレの数々は「ANAのスター・ウォーズ特別塗装機で、愛がスゴいコスプレ披露! 」をじっくり見ていただきたい。

「ここは本当に飛行機の中なのだろうか……」という思いにさせられる

今回の遊覧フライトでは特別に、R2-D2 ANA JETのモデルプレーンや特製トートバック、ポストカード、遊覧フライトの日付け入り特製クッキー、R2-D2デザインの紙コップと紙ナプキン、スター・ウォーズ新聞、そして、R2-D2 ANA JET搭乗前に参加者全員とR2-D2 ANA JETとで撮影した記念写真がプレゼントされた。「ただ搭乗できるだけでもうれしいのに、今日は本当にスゴい一日です! 」と全身で喜びを表現する参加者もいた。

CAからC-3POデザイン希望の声も

遊覧フライトは羽田空港から静岡市付近、愛知・小牧空港付近、京都・宮津、滋賀・大津、静岡・浜松、大島上空を経て羽田空港に戻る約2時間。窓から富士山を眺めるのもよし、スター・ウォーズな機内サービスを楽しむもよし、スター・ウォーズを愛する仲間同士語るもよし。様々な楽しみ方があったのが、一番多かったのは様々なキャラクターに扮した人たち同士による記念撮影だったようだ。

また、同便を担当した10人の客室乗務員の中には、機長同様にスター・ウォーズの大ファンもおり、「一番好きなR2-D2がデザインされてうれしいです。でも、R2-D2の隣にはやっぱりC-3POがいてほしいので、いつかC-3POデザインもできてほしいなと願っています」とコメントしてくれた。

マイスマホはR2-D2。スター・ウォーズを楽しみにしていたのは客室乗務員も一緒のようだ。ヨーダも今日だけ搭乗

明日から国際線で定期便に

同プロジェクトはウォルト・ディズニー・ジャパンとスター・ウォーズブランドを活用するプロモーション・ライセンス契約に基づいたもので、特別塗装機の発表を皮切りに2020年3月までの5年間にわたって実施される。この特別塗装機は3機予定しており、その第一号が今回のR2-D2 ANA JETである。

スター・ウォーズ特別塗装機「R2-D2 ANA JET」による一般客を乗せた初の遊覧フライトはパイロット2人と客実乗務員10人が担当

遊覧フライトを終えたR2-D2 ANA JETは翌日の10月18日より、羽田=バンクーバー線(ANA116便)に定期便として就航する。10月中旬~11月下旬は主に成田=サンノゼ線に、12月初旬からは主に成田=シアトル線、12月中旬以降は羽田=シドニー/ジャカルタ/北京/ミュンヘン/パリ等に就航を予定している。

同機は国際線仕様機ではあるものの、10月20日、22日、31日の3日間限定で、羽田発着の国内線にも導入される。機用品は国内線仕様を予定しており、20日は羽田=宮崎線(603便、608便)と羽田=函館線(555便、556便)、22日は羽田=松山線(583便、584便)と羽田=広島線(679便、680便)、31日は羽田=鹿児島線(619便、622便)と羽田=伊丹線(27便、32便)に導入される。

飛行機のつるっとした頭はR2-D2にぴったり!?

なお、R2-D2 ANA JETに続く特別塗装機「BB-8 ANA JET」(ボーイング777-300型機)は、12月18日公開の新たなる3部作の1作目「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に登場する新キャラクター「BB-8」が全面に描かれている。同機は2016年3月頃、北米路線を中心とした国際線に就航する予定となっている。さらにもう1機、「STAR WARS ANA JET」(ボーイング767-300型機)には両サイドに「BB-8」と「R2-D2」が描かれており、11月頃に国内線に就航する予定となっている。