「アントラーズスタジアムキャンプ2026 supported by JA共済連茨城」(スタジアムキャンプ)が、7月18日・19日に茨城県鹿嶋市の「メルカリスタジアム」で開催された。
Jリーグ・鹿島アントラーズのホームスタジアムのピッチで1泊2日の宿泊体験ができるイベントとして、2018年に初開催されてから今回で6回目を迎えた本イベント。
「地元の恵みを味わい、未来へつながるサステナキャンプ」をテーマに、プログラムを大幅リニューアルした背景やJA共済連茨城の協賛の経緯について聞いた。
鹿島アントラーズのホームで“ピッチ泊”、19組62名が参加
2018年の初開催から、コロナ禍や東京2020オリンピックなどによる中断・影響を経て、2026年で6回目の開催となった本イベント。普段は一般の人は立ち入ることができないサッカースタジアムのバックステージやピッチを利用した、1泊2日のキャンプ宿泊体験が最大の魅力で、毎回多くの人から好評を得ているという。
2024年開催のスタジアムキャンプからは、クラブのスポンサーでもあるJA共済連茨城も本イベントを協賛。今年は6月開催の日程で44組の参加が予定されていたが、台風の影響で7月18日・19日に延期となり、19組(62名)が参加した。
「第1回から50組前後の参加者の方々を鹿島アントラーズのオフィシャルサイトで募集しています。中にはリピーターの方もいらっしゃって、すぐに定員に達してしまうことも多い毎年恒例の人気企画です」とは、メルカリスタジアム所長の萩原智行氏。
同スタジアムの指定管理者である鹿島アントラーズFCでは、2006年から会員制スポーツジム「ウェルネスプラザ」の開設など、オフシーズンを含めた市民の利用促進とスタジアムの利活用の事業に取り組んできたという。
「そうした中、2020年東京オリンピックの競技会場に選ばれたことが契機となり、2018年に夏芝(暖地型品種)への全面張り替えを実施。暑さに強く通年で緑を保つピッチを実現したことが、スタジアムキャンプという特別なイベントをスタートさせる直接的な背景となりました」
ピッチの芝生の上にテントを張って寝泊まりできる体験自体も特別だが、夜には選手ロッカーのシャワーなども使用可能。スタジアムキャンプ中はプレスルーム・記者会見スペースなどが参加者に開放されており、冷房の効いた空間での休憩も適宜できる。
寝袋やテントなど一式用意してもらえるため、キャンプ初心者や小さな子ども連れでも気軽に参加しやすいことも特徴のひとつのようだ。参加者の多くは首都圏在住のようだが、中には遠方からの参加も。
「今年は三重から参加されている方もいらっしゃいます。どちらかというとイベントを始めた頃、最初の1〜2年目はお客様を飽きさせないために、いろいろなアクティビティを詰め込みがちでした。ただ、実際の参加者の方々の声などを受けて、バックステージツアーなど人気のアクティビティやプログラムは残しつつ、よりゆっくりと芝生を楽しんでもらえるイベントに変化してきたというかたちですね」(萩原氏)
「茨城県産サステナブルBBQ」で地元野菜を堪能
Jリーグは気候変動対策を推進する国際的な枠組み「SPL(スポーツ・ポジティブ・リーグ)」に、アジアで初めて2026年シーズンより正式参画。メルカリスタジアムはサポーターとの共創による循環型スタジアムを目指し、昨シーズンから紙器に切り替える脱プラなどの取り組みを推進してきた。
そこで今年のスタジアムキャンプではサステナビリティ(持続可能性)を軸に大幅リニューアルを実施。同スタジアムの環境アクションについて学ぶクイズの実施など、楽しみながらサステナビリティについて考えるプログラムもさまざま実施された。
JA共済連茨城は本イベントに地元・茨城県の農家が育てた有機野菜や規格外野菜を提供。地元の食材を味わいながら、フードロス削減や地産地消につながる「茨城県産サステナブルBBQ」も、今年のスタジアムキャンプの目玉となった。
「有機野菜などの地産地消を通じ、しっかりと地元・茨城の味わいを体験していただければなと。ピッチでのキャンプ体験などと同時に、地域の食・グルメはこうしたイベントでとても大切な要素ですし、食材のご提供やブースの出店というかたちでJAさんにもイベントを盛り上げていただき、非常にありがたく思います」(萩原氏)
メルカリスタジアムでは使用済み紙コップを捨てる前に、その場で洗浄するための「Re-CUP WASHER」を導入し、可燃ごみの削減とリサイクルによる再利用スキームを構築。
「茨城県産サステナブルBBQ」では、使用後に内側のフィルムを剥がすだけで洗わずにそのまま紙資源としてリサイクルできる「はがせるカップ」など、スタジアム発の「エコアイテム」が実際に使用された。
「紙製品をリサイクル工場に運び入れる際は本来、油の汚れなど洗浄してからリサイクルに出すということが必要になります。『はがせるカップ』は使用後にフィルムを剥がすだけで、そのままリサイクルに回せるというもので、水資源の観点で考えても非常に効率的な資源循環の取り組みと言えるかと思います」(萩原氏)
アントラーズと「農業王国・茨城」の魅力を発信
JAブースでは手のひらをかざすだけで推定野菜摂取量を測れる「ベジチェック」のほか、「茨城産 アントラーズ一番星」(お米2㎏)などをプレゼントする「お米300gピッタリチャレンジ」を実施。また、茨城県が日本一の生産量を誇る野菜の絵が描かれたピンを倒す「モルック」などのゲームにも、多くの参加者たちが挑戦していた。
「普段から私どもの直売所などを利用していただいているお客様だけでなく、遠く県外から来ていただいている方々にも地元・茨城の野菜を召し上がっていただきたいです」とは、JA共済連茨城のJA支援部部長・飛田英史氏。
「サッカーがお好きなお子さまも多くいらっしゃいますので、家族揃って野菜を摂り、健康な体づくりをする意識をいただけたら嬉しく思います。多い時には3万人以上の観客が来るアントラーズさんの知名度もお借りして、引き続き、茨城の野菜の美味しさや食と農といった魅力を発信していきたいと思っています」(飛田氏)
なお、JA共済連茨城の有機野菜や規格外野菜は、鹿島アントラーズクラブハウス内の選手専用カフェテリア「アントラーズカフェ」でも活用予定。選手の食事への活用などを通じて地域の農業を支えながら持続可能な食のサイクルを創出していくという。
広々としたピッチで元気にサッカーボールを蹴る子どもたちなど、芝生で思い思いに過ごす参加者の姿も印象的だった本イベント。2日目には恒例のアカデミースタッフによるサッカー教室やスタジアムツアーのほか、JA共済連茨城から提供された有機野菜の詰め放題なども行われたそうだ。
「茨城は本州でも屈指の農業王国で食材の宝庫。しっかりとアピールして、その魅力を県内外の方々に感じていただきたいですし、そうした活動を通じてアントラーズというチームを末長く応援してもらえたら、我々としてもとても嬉しく思います」(萩原氏)










