『亜人』メインビジュアル

劇場3部作のアニメーション映画として公開される『亜人』から、制作を務めるメインスタッフ陣によるコメントが公開された。

本作の原作である、漫画家・桜井画門氏が手がける漫画作品『亜人』は、漫画誌『good!アフタヌーン』(講談社)にて、2012年7月より連載。決して死なない新種の人類"亜人"と、それを追う日本政府の戦いを描いた物語で、事故死から謎の蘇生を遂げた高校生・永井圭ら亜人の緻密な心理描写も話題になり、コミックの累計発行部数は320万部を突破している。

『シドニアの騎士』などを手がけ、本作で総監督を務める瀬下寛之氏は「原作面白いですね。引き込まれました」と絶賛。気になるキャラクターには佐藤を挙げ「主人公の圭を飲み込む程の圧倒的な存在感を持つ。その行動と戦闘力は恐怖を通り越し、憧れすら感じる」と表現している。また、本作については「彼らの活躍、息もつかせぬサスペンスやアクションを、アニメならではのダイナミズム・臨場感で再現します」と伝えている。

『シドニアの騎士 第九惑星戦役』に引き続き、瀬下氏とタッグを組む安藤裕章氏は、「疾走感と迫力あふれる絵と音で、原作の魅力を削ぐことなく映像化したい」とコメントを寄せ、「突然の運命に翻弄される圭と助ける海斗。社会の先鋒として亜人たちを追う戸崎たち。そしてそんな両者をもてあそぶ巨敵の亜人佐藤。三つどもえの状況で現代っ子に等身大な圭が、どう運命にあらがっていくのかをぜひ見てください」と呼びかけた。

シリーズ構成の瀬古浩司氏は、シナリオの指針について「大勢の男たちが憧憬を抱いたハリウッド製アクション映画を、現代の日本を舞台にしてやる、というものです」と大胆な構想で臨むことを明かす。それに応えるように、美術監督の滝口比呂志氏は「美術的には空間の使い方がハリウッド映画的でとてもスケール感のある作品だなと思います。映像化にあたってはこの美術チームでできる最大限の工夫を凝らしてます」と説明。造形監督の片塰満則氏も、「動いたときに魅力や説得力を持ったキャラクターになるように、との思いをこめて、3Dモデルの造型演出に取り組んでいます。現代物なので、細かい部分もウソが無いように、見てくださる皆さんに"信じるに値する"と思っていただけるような造型を目指しています!」と意気込みを語った。

本作ではほかにも、プロダクションデザイナーに『シドニアの騎士』、『もののけ姫』の田中直哉氏、キャラクターデザイナーに『シドニアの騎士』、『ストリートファイター×鉄拳』の森山佑樹氏、色彩設計に『シドニアの騎士』、『シドニアの騎士 第九惑星戦役』の野地弘納氏、演出を『トランスフォーマー プライム』の鹿住朗生氏と井手恵介氏、『夜桜四重奏』のりょーちも氏が務め、音楽を『PSYCHO-PASS サイコパス 2』、『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』の菅野祐悟が担当するなど、豪華なスタッフ陣によって制作される。

(C)桜井画門・講談社/亜人管理委員会