東京急行電鉄はこのほど、総額482億円からなる2015年度鉄軌道事業設備投資計画を発表した。ホームドア設置工事や踏切事故防止対策などの安全対策に237億円、サービス拡充に245億円を投資するという。

武蔵小杉駅ホームドア

自由が丘駅ホーム屋根

ホームドア設置については、田園都市線の6ドア車45両の4ドア車への置換えを開始し、車両のドア位置の課題を解消することで従来の設置計画を10年以上短縮。2020年を目標に、東横線・田園都市線・大井町線全64駅での設置完了をめざす。今年度は東横線菊名駅(下り)、大井町線溝の口駅など10駅で工事に着手するという。

踏切内への人や自動車などの進入を検知する障害物検知装置についても、従来の光線式から踏切内を立体的に検知できる3D式へ入替えを進める。今年度は妙蓮寺~白楽間などで光線式から3D式への更新を行うほか、緑が丘~自由が丘間の未設置場所への新設を含め、15カ所への設置をめざす。

サービス向上策としては、渋谷駅の案内サインをよりわかりやすいものに更新するほか、好評を博しているステーションコンシェルジュによる案内と操作型タッチパネル7台に加え、さらなる案内機能の強化を図る。ステーションコンシェルジュについては渋谷駅構内での増員を進めるとともに、他の駅への展開も進める計画だ。

バリアフリー経路を確保している各駅でのさらなるシームレス化も推進し、用賀駅や宮前平駅などにエスカレーターを新設するほか、菊名駅などで複数のバリアフリー経路の確保を目的にエレベーターを増設。鷺沼駅、たまプラーザ駅など、雨の日でも快適に利用できるようにホーム屋根を延伸する。