東京急行電鉄の子会社である東急テクノシステムは、鉄道業界で初となるヘッドマウントディスプレイを用いた運転シミュレータを開発したと発表した。ゴーグル型のディスプレイに映像を映し出す仕組みで、現実の走行環境にきわめて近い研修が可能になるという。

ヘッドマウントディスプレイを用いた運転シミュレータのイメージ

従来の一般的なシミュレータは、運転席前方などに設置した画面やスクリーンに映し出される映像を見ながら運転訓練などを行う方式。一方、新たなシミュレータでは体験者の動きに合わせて360度の景色を再現でき、本番さながらの臨場感と緊張感が味わえるという。設置スペースも1m×2m程度しか必要とせず、従来の大型シミュレータに比べて半分以下のスペースで設置が可能に。導入コストも従来は5,000万~2億円程度かかっていたが、新シミュレータは4,000万~1億4,000万円程度に抑えられるという。

新シミュレータは、5月2~4日に田園都市線たまプラーザ駅直結の「たまプラーザ テラス」で開催される鉄道イベント「たまプラーザ トレインパーク」にて展示する予定で、一般来場者も作動を体験できるとのこと。