レオナルド・ディカプリオとリドリー・スコットが製作を務める『ファーナス/訣別の朝』(9月27日公開)でメガホンをとったスコット・クーパー監督と、主演のクリスチャン・ベイルをはじめとする俳優たちの撮影現場をとらえたメイキング写真がこのたび、公開された。

主演のクリスチャン・ベイル(右)に説明しているスコット・クーパー監督(中央)

本作は、家族、恋人を失い絶望のふちに追い込まれる男の孤独な戦いを描いたアメリカン・クライムドラマ。クリスチャン・ベイルが、ある夜を境に闇の底へと落ちていく主人公ラッセルを演じる。公開されたメイキング写真では、スコット・クーパー監督が真剣な表情や笑みを浮かべながら、俳優たちを演出している。写真からも伝わるが、『クレイジー・ハート』でアカデミー賞をはじめ数々の賞に輝いた期待の新鋭監督と、俳優陣の間には信頼感が築かれている。

主人公ラッセルはベイルを想定して脚本を執筆したという監督は、別の映画の撮影中だったベイルに脚本を渡し、「ラッセル・ベイズを演じてほしい。ほかの人ではダメなんだ」とベイルなしで映画を作る気はないと断言したという。そして、撮影終了後に連絡したベイルは「諦めて他の俳優でこの映画を作るだろうと思っていたが、彼は待っていたんだ。スコットは素晴らしい品格と尊厳をもって約束を守る人だ」と信頼を寄せている。

また、ラッセルの弟役を演じたケイシー・アフレックは「彼の前向きな姿勢がキャストとスタッフを一つにまとめ、自分の仕事が認められ、正しく評価されると誰もが感じた。彼には、シーンで向かうべき方向にみんなを導く才能がある」と語る。さらに、犯罪組織のボス役を演じたウディ・ハレルソンも「役を引き受ける最も重要な要因は、監督だ。スコット・クーパーは素晴らしい。驚異的な直感をもつ優れた監督だ。彼には、強烈で素晴らしいアイデアがある。僕は全幅の信頼を置いている」と話している。

なお、スコット・クーパー監督は現在、ベネディクト・カンバーバッチ、ジョニー・デップが出演する最新作『Black Mass』(原題)を製作している。