WOWOWの連続ドラマW『罪人の嘘』(毎週日曜22:00~ 全5話)が31日からスタートする。本作は、『ヘヴンズストーリー』や『アントキノイノチ』を手掛けた瀬々敬久監督が、連続ドラマに初挑戦した作品。"人が人を裁く"意味を問うことをテーマに、高級弁護士の栄光と闇を描いた。

裁判に勝つためには手段を選ばない悪名高い高級弁護士・笠原卓也を演じるのは、『海猿』シリーズで知られる伊藤英明。死刑求刑をされていた被疑者の逆転無罪を勝ち取った笠原は、その他の事件でもあらゆる手段を使って原告側を追い詰めていく。しかし、躍進を続ける笠原は誰にも言えない過去を抱えていた――という本格リーガルサスペンスとなっている。

本作には、人情派の庶民派弁護士・楠之瀬正志役の滝藤賢一をはじめ、木村佳乃、仲代達矢、筒井道隆、松重豊らが出演。その中で、笠原のアシスタントを務める新米弁護士・広瀬祐を演じている中村蒼。主演映画『東京難民』では現代に生きるリアルな若者を演じ、ドラマ『永遠の0』への出演も決まるなど、各方面から引っ張りだこの中村に、本作の魅力と役者としての想いを聞いた。

中村蒼(なかむら あおい)
1991年3月4日生まれ。福岡県出身。A型。2005年にジュノン・スーパー・ボーイ・コンテストでグランプリを受賞し、2006年の主演舞台『田園に死す』で俳優デビュー。以降、映画『大奥』、『BECK』、『潔く柔く』、『東京難民』(主演)ほか、NHKの大河ドラマ『八重の桜』やTBS系の連続ドラマ『アリスの棘』などに出演。今後は、本作のほか、映画『TWILIGHT ささらさや』、ドラマ『永遠の0』の出演作が控えている。

――本作の台本を読んだ感想を教えてください。

「出演している人も豪華ですし、普通じゃ描けないようなテーマのWOWOWらしいドラマだなと思いました。弁護士の世界の正義という部分だけじゃなくて深い闇も描かれていて、情だけでは動けない仕事なんだと思いました」

――中村さんが演じた新米弁護士・広瀬はどんな人物ですか?

「弁護士という仕事に憧れと理想を抱いていて、笠原さんの堂々とした姿やカリスマ性を尊敬してる。自分もこうなりたいと思っていたけど、だんだん汚い部分を見るようになって、自分が思っていた弁護士の世界とのギャップを感じ始める人物です」

――法廷シーンも見どころとなっています。

「楠之瀬弁護士は情が深く誠意を持って戦い、笠原弁護士は冷静に『正義はない』と思って戦ってる。その2人の光と影がはっきり見えて、法廷のシーンは良い意味でピリピリした現場でした。2人が対決するシーンは背筋が伸びる想いで見ていました」

――笠原が広瀬に「弁護士という役を演じろ」と言うセリフが印象に残りました。

「初めてアドバイスをもらったシーンなので、僕も印象に残ってます。笠原弁護士は残酷で冷たいと思われてるけど、本当の感情を押し殺してることが分かって人間味が垣間見える場面だと思います」

――伊藤さんからのアドバイスはありましたか?

「英明さんはすごく細かく僕にアドバイスを言ってきて下さいます。アップのシーンがくると『ついにお前の番が来たな!楽しみにしてる』とハードルを上げてきたりすることも(笑)。でも、上司と部下という設定なので、終わったら『良かった!』って言ってくれたり、気にしてくださってうれしかったです」

――本作も含め、23歳の等身大の役どころが多いですね。

「高校生役も許されるならまだやりたいですね(笑)。先輩に『役者はじっくり待つのが仕事だ』と言われたので、どんな役が来ても出来る準備だけはしています。自分が持っていない三枚目のコメディ要素を持っている人とかも尊敬するし、色んな役をやりたいです」

――同世代の役者たちに刺激を受けることは?

「作品を観て刺激を受けるし、みんな上手いから羨ましくなる。ニュースとかで新しい作品が発表されると、『自分がやりたかったな~』と思ったり。これからも色んなことに気付いていくと思うけど、お芝居に関してはずっと純粋な気持ちでやれたらいいなと思います」

――そんな中村さんですが、今夏やりたいことは?

「最近、ゴルフとサーフィンとスキューバダイビングに連れていってもらいました。すごく面白くて楽しかったんですけど、上手く出来なかったのが悔しくて。結構飽きっぽい性格なんですが、上達して楽しさを感じるくらいまで、何回か行けたら良いなと思っています」

連続ドラマW『罪人の嘘』(8月31日(日)スタート 毎週日曜 22:00~)(全5話・第1話無料放送)。