千葉で話題の「デカ盛りのお店」には、珍しい名前のメニューが多数存在する。「いちごちゃんスペシャル」「サリーちゃんスペシャル」「デビちゃんスペシャル」……。もしかして、これって特定の誰かの名前なの?

ナポリタンとピラフがセットになった「デビちゃんスペシャル」大盛り(1,000円)

マスターが客のオーダーを形に

ユニークな名前のメニューがそろうのは、千葉県我孫子市の「リバーサイド」。50年代、60年代のオールディーズミュージックが流れる、往年の音楽ファンにはたまらない店だ。聞けば、御年62歳のマスターは18~19歳当時から音楽が大好きで、その昔は原宿の路上でロカビリーを流して踊っていた時代もあるという。

「今でも音楽つながりの仲間が遊びに来てくれますよ」とのコメントから、音楽ファンのお客とともに、時に音楽談義を交わし、時に名曲に酔いしれる姿がイメージされる。そんなアットホームな店でお客たちから高い支持を得ているのが、客の名を冠したメニューの数々。さらに中には、客の勤め先をメニュー名に採用しちゃったパターンもあるのがなんとも微笑ましい。

例えば、ドライカレーとポークジンジャーがセットになった「印西町役場スペシャル」(通常サイズ=850円、大盛り=1,000円)は、こちらの役場に勤務していた常連さんの「これとこれを食べたいから僕のスペシャルにしてよ」というお願いによって誕生した。

普通盛りで1,2kgということは大盛りで……

「スペシャル」は、現在のところ全部で11種類。値段は800円~850円で、すべて大盛り(1,000円)に変更可能。とはいえ、普通盛りで1.2kg、大盛りはその3倍の量というから、チャレンジするには覚悟が必要だ。「どうしても食べきれなかったら持ち帰りも対応するけど、やっぱり残さず食べてもらえたらうれしいよね」とマスター。

気の知れた友人と来店して、おいしい料理と音楽、そしてマスターとのおしゃべりを楽しみながらいただけば、きっと最後の一粒までおいしくいただけるはず。10坪程度の小さなお店ゆえに、友だちの家に遊びに行く感覚で通えること間違いなしなので、マスターとの絆が深まってきた頃合いを見計らって、自分だけのスペシャルメニューを頼んでみるのもありかも!?

「いちごちゃんスペシャル(ドライカレー&焼きそば)」850円

「デビちゃんスペシャル(ナポリタン&ピラフ)」850円

「サリーちゃんスペシャル(ミートソース&カレー)」850円

「印西町役場スペシャル(ドライカレー&ポークジンジャー)」850円

「むっちゃんスペシャル(ピラフの上にうす焼き卵)」850円

「マイルドさんスペシャル(中華丼&フルーツ付き)」850円

「パンチ君スペシャル(ピラフ&ミートソース)」850円

「JR布佐駅スペシャル(焼うどん&チャーハン)」850円

「布佐駅前交番スペシャル(ドライカレー&ナポリタン)」850円

※記事中の情報・価格は2014年5月取材時のもの。価格は全て税込