アジア最大級の短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2014」の授賞式が9日、都内で開催され、有村架純、芦名星、神田うの、市原隼人、高梨臨らが出席した。

「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2014」の授賞式に出席した有村架純

俳優の別所哲也が1999年より主宰する同映画祭は、日本で初めて誕生した国際短編映画祭。アメリカのアカデミー賞にも公認され、グランプリ作品にはアメリカのアカデミー賞短編部門ノミネートの選考対象となるなど、日本のみならず海外からも注目を集めている。

15回目を迎える今年のオフィシャルコンペティションは、4,264作品が集まり、この日は各部門優秀賞の発表や上映が行われた中、各部門の優秀作品からグランプリを選出。アジアインターナショナル部門で優秀賞を受賞したインドネシアのヨセプ・アンギ・ノエン監督の『ホールインワンを言わない女』がグランプリを獲得した。ヨセプ監督は「ありがとうございます」と流暢な日本語で喜びをあらわしてと「日本語で"ありがとうございます"と言ったので、後は何を言えばわかりません…。ただ、今までいただいた賞の中で一番重い賞だと思います。これから多くの受賞の第一歩だと確信しています」と満面に笑み。審査委員を務めた女優の高梨臨は「普段は評価される立場ですが、評価するということで恐縮しますが、光栄な機会でした。グランプリの作品は新しい作品が少なくなっている中、圧倒的な存在感で映画の未来を感じる作品でした」と賞賛した。

また、日本のショートフィルム文化の発展と普及に貢献した作品や人物に贈られる話題賞は、『Butterfly』を監督・主演している市原隼人が受賞。「監督作品を作るにあたり、たくさんの課題がありました。改めて多くの課題が残りましたが、それを糧にまた新たな作品を作り続けたいと思います」と次回作にも意欲を見せた。オフィシャルコンペティション作品の中から優秀な女優に贈られるベストアクトレスアワードには、『平穏な日々、奇蹟の陽』(ジャパン部門で上映)に出演している有村架純が選ばれ、「今回このような評価をいただいて本当にうれしいです。ここにいられるのは監督や映画に関わったスタッフさん、関係者のお陰だと思っています。これからも精一杯頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします」と語っていた。

なお、話題賞を除いた各受賞作品は、6月18日から7月にかけて同映画祭と連動した横浜・みなとみらいのショートフィルム専門映画館、プリリアショート ショートシアターにて上映を予定している。