――では、作業中に必ずしていることなどはありますか?

音楽を聞きながら描くことが多いですね。調子に乗って歌いながら描くこともあります。集中できるので聴いてないときより早く完成することもしばしばです。

――こういうイラストを描くのが好きとか、描いていて楽しいイラストとかありますか?

横顔を描くのが好きです。手癖に近いものがありますが、昔から好きです。あとは美形で……、最近はどちらかといえば男性のほうが描いていて楽しいかもしれません。

――そういえば、今回の画集のメインビジュアルもミカヅチの横顔ですよね。

最初は正面顔を描いていたんですが、時間が経つにつれてしっくりこなくて結局横顔に描き直しました。やっぱり好きなものが一番かと思いまして。あ、女の子を描くのももちろん好きですよ。たくさん色を使えますし。あと、なかなか機会はありませんが子供を描くのも好きです。

――ミカヅチといえば、今回の画集には、表紙でミカヅチが持っている剣を象った「ペーパーナイフ」が特典として付いてくるんですよね。この剣を立体化するというのは真耶さんが発案されたんですか?

コトブキヤさんといえばやはり立体なので最初はフィギュアをと考えていたのですが、金属でも作れるとのことで話し合いのうちに登場人物の剣をペーパーナイフ化するのも面白いんじゃないかと。その延長で日本刀もいいけど、天叢雲剣みたいなもっと古い時代の両刃の剣もいいですねと話した覚えがあります。

『ミイカ 高村真耶画集[豪華版]』豪華版のために描き下ろしイラストで装丁された特製専用化粧箱イメージ

――真耶さん自身の事についてもお聞きしたいのですが、コナミに入社して最初に手がけた仕事というのは何だったのでしょうか?

『beatmania IIDX 11 IIDX RED』のゲームオーバー画面が最初だったと思います。ムービーは「Secret of Love」という楽曲で初めて作りました。

――では、これまでご自身が手がけられた作品で、一番思い入れのある作品は?

ムービーになりますが、「Xepher」か「Blind Justice」ですね。

――イラストではなくムービーなんですね。

ムービーは、イラストより制作時間を有するので、その分長く作品に向き合うことになります。特に私はストーリー仕立てにするのが好きなので、イラスト一枚というより、物語も含めた作品に対して考えてしまうからかもしれません。どちらか選ぼうと悩んだのですが、作った時の想いや姿勢、出来事含めて、甲乙つけがたくて選べませんでした……。どちらも四六時中作品のことばかり考えて作ったので、思い入れが強いですね。

――そもそも、この道を志したきっかけは何だったんでしょう?

小学生の頃からゲームが大好きだったので、RPGのキャラクターデザインがしたいと思ったのがきっかけです。

――好きなゲーム作品は何ですか?

それなりにかれこれ色々なゲームを遊んでいるつもりですが、一番長く遊んでいるのは『テイルズ オブ』 シリーズです。一作目の『ファンタジア』は子供心に衝撃的で、あの衝撃が忘れられなくて、それからずっとシリーズを通して遊んでいますね。

――最後になりますが、今後の夢や展望などを教えていただけますか?

やはりRPGなどのゲームやアニメなど、物語のあるキャラクターデザインをしてみたい、という夢が今の私を作ってくれたので、この夢が叶うようにまだまだがんばりたいと思います。

『ミイカ 高村真耶画集』は、現在コトブキヤの公式ショッピングサイト「コトブキヤダイレクト」にて予約受付中。豪華版はコナミスタイル、コトブキヤショップ限定商品となる。

(C)Maya Takamura (C)2014 Konami Digital Entertainment