7月25日に発売される『ミイカ 高村真耶画集』表紙デザイン

デザイナー、ムービークリエイター、イラストレーターとして活躍する高村真耶氏の描き下ろしイラストや未公開ラフが多数収録された、ファン待望の『ミイカ 高村真耶画集』が7月25日に発売される。

高村氏は、2004年にゲームメーカーのコナミ(現在はコナミデジタルエンタテインメント)に入社。MAYA名義で『beatmania IIDX』をメインに、キャラクターデザイン、ムービークリップの制作を手がけ、『Xepher』『smooooch・∀・』『Blind Justice ~ Torn souls, Hurt Faiths ~(beatmania IIDX)』などを代表作に、2008年に初の画集となる『puzzle MAYA TAKAMURA's Pieces』を発表、同年よりフリーランスのイラストレーターとして、さまざまなジャンルで活躍している。

今回発売される2冊目の画集には、2008年から現在に至るまでの彼女の軌跡が綴られている。繊細かつ美麗なイラストを生み出す彼女の魅力、そして画集『ミイカ』の見どころについて、高村氏本人に話を伺った。

画集『ミイカ』の登場人物の一人「ミカヅチ」のラフスケッチ

――7月に発売される画集『ミイカ』は、6年ぶりとなる2冊目の画集となりますが、今回の画集のコンセプトを教えていただけますか?

とにかく今回は最初から「和」でいこう! と考えていました。改めて日本の文化を見直そうと古事記などを読んでいるうちに、八百万の神は今の日本をどう思うのかなぁなんて思いまして。日本の神さまは人間くさくて感情豊かなので、良きにつけ悪しきにつけさぞかし気持ちよくぶった切ってくれるのかなと思うとなんだか楽しくなってしまって、描いてみたのがミカヅチの原型といえるものでした。

ちなみに画集のタイトルである「ミイカ」は漢字にすると「神厳」になります。

――前回の画集でも漫画を描かれていましたが、今回も47ページにおよぶオリジナルストーリーの漫画を描き下ろしていますよね。どのような物語でしょうか?

2011年に発売されたタロット『TAROT -ENIE- MAYA TAKAMURA』のメインキャラクター・エニエ

今回の画集で描いたのは物語の序章です。主人公の高校生・日継明彦(ひつぎ さやひこ)は生まれつき原因不明の白髪と赤眼の虚弱体質なのですが、その特異体質の所以と先祖の犯した罪を知り、表紙にある黒髪の男ミカヅチと少女、他七人の男たちに出会います。ここから先は……お楽しみということで。

――先ほどのお話からすると、まずミカヅチの原型が思い浮かんで、そこからストーリーを膨らませていったと感じますが、制作までどれくらいの時間をかけたのでしょうか?

日本を舞台にしたお話は3年前くらいから少しずつ書き留めていました。すべてが『ミイカ』のための構想というわけではありませんので、正確な時間ははっきりしませんが、『ミイカ』はそういう積み重ねで生まれた作品だと思っています。……続きを読む