不動産経済研究所は22日、2013年の首都圏マンション市場動向を発表した。それによると、2013年に首都圏で供給された新規民間分譲マンションは前年比23.8%増の5万6,476戸となり、6年ぶりに5万戸を上回った。過去最多は2000年の9万5,635戸。

地域別発売戸数を見ると、東京都区部が前年比46.1%増の2万8,338戸、神奈川県が同4.8%増の1万1,805戸、埼玉県が同13.5%増の6,617戸、千葉県が同24.2%増の5,280戸。それに対して、都下のみ前年より減少し、同8.8%減の4,436戸となった。

1戸当たりの平均価格は4,929万円で前年比8.6%のアップとなり、3年ぶりの上昇。東京都区部5,853万円、都下4,238万円、神奈川県4,212万円、埼玉県3,718万円、千葉県3,675万円。億ションは1,504戸で、前年(778戸)比726戸(93.3%)の増加となった(※過去最多=1990年3,079戸)。

最高額は7億8,000万円(「ホーマットロイヤル(溜池山王)」、港区、10階建て、全26戸、専有面積287.36平方メートル、1平方メートル当たり単価271.4万円)。

価格帯別供給戸数 ※単位:戸

1平方メートル当たり単価は首都圏平均で69.7万円。前年比8.1%増と3年ぶりに上昇した。地域別では、都区部が同8.0%増の86.5万円、埼玉県が同1.8%増の51.2万円、千葉県が同3.3%増の47.5万円。他方、都下は横ばいの58.0万円、神奈川県は同0.3%減の57.4万円となった。

売れ行きについて見ると、2013年の初月契約率の平均は79.5%で、2012年の76.3%を3.2ポイント上回った。期間別では、上期が78.8%、下期が80.0%。累積契約率は91.7%で、2012年の90.0%から1.7ポイント上昇した。

2013年12月末現在の販売在庫数は5,090戸と、2012年末の5,347戸に比べて257戸減少した。減少は2年連続。

2013年年間の即日完売戸数は前年比474戸増の5,443戸(全体比9.6%)、フラット35登録物件は同1万581戸増の5万1,730戸(同91.6%)となった。

2014年の供給見込みは5.6万戸。2013年比では0.8%の減少となるが、ほぼ横ばいと予測している。