10月6日からWOWOWでスタートする連続ドラマW『LINK』は、ある1つの事件をきっかけに、立場や境遇が異なるさまざまな人々の人生が文字通り"リンク"していくヒューマン・ミステリー。主演の大森南朋をはじめ、田中麗奈、玉山鉄二、ミムラ、田中直樹、綾野剛、武田鉄矢、黒木瞳と演技派キャストが勢ぞろいしたことでも話題となっている。今回は登場人物の1人で、ごくありふれた日常から次第に大きな陰謀に巻き込まれていく信用金庫の職員・石川亜紀役を演じた田中麗奈に話を聞いた。

田中麗奈
1980年5月22日生まれ。福岡県出身。A型

――まずは今回、田中さんが演じられている亜紀の人物像についてお聞かせ下さい。

一見、普通な感じですけど、よくよく見てみると面白いキャラクターですね。篠﨑絵理子さんの脚本を読めば読むほど、彼女の行動に興味が湧いていきました。亜紀は偶然、"ある人物"の"ある秘密"を知ってしまうことによって日常が一変し、とんでもない緊張感にさらされてしまいますが、演じている私もめちゃくちゃ緊張しました(笑)。そんな私自身のハラハラドキドキが見てる方に伝わればと思いますし、事件を通じて彼女の性格が浮かび上がればいいですね。

――確かに、詳しくは言えませんが、亜紀はストーリーの中でもメインとなる展開に深く関係していきますね。

普通はなかなかやらないだろうと思うことを、彼女はたった一人で行い、正義に向かって突き進んで行く……正しいと思うことや正義に向かって進むことって、やっぱり勇気が要りますよね。孤独ですし。きっと彼女は自分が「おかしい」と思ったことに対して、見なかったり知らなかったりすることが出来ない性格なのでしょう。

――そういった亜紀の性格は、もともと彼女が持っていたものでしょうか。それとも、高校時代に憧れの存在だった寺原(大森南朋)との再会が彼女を変えたのでしょうか?

亜紀は剣道部出身という設定なので、きっと芯のある女性だったのではないかと思います。武道を習う者というか、戦いの場で鍛えられた"芯の通り方"ってあるのかなって。彼女の場合、一般社会に出た後、その"芯"を使う機会がなかったと思うんですけど、不正を目の当たりにした時、燃え上がるものがあったというか、そういう気持ちにつながったのだと思います。

――田中さん自身は亜紀のような行動を取ることが出来ますか?

もし私が亜紀だったら、同じ行動をしたかもしれないですね。言えるか言えないか、行動出来るか出来ないかの違いはとても大きいですけど、「これだけは許せない!」と思うことってやっぱりありますから。彼女が取った選択は、最終的に彼女にとっては良かったのかなと思います……続きを読む