――寺原を演じた大森南朋さんとの共演はいかがだったでしょうか。

大森さん演じる寺原は基本的にポーカーフェイスで、あまり感情を表現しない役です。ただ、寺原と亜紀は高校の先輩と後輩という関係なので、「こんな表情されるんだ」とか「こんなトーンでやりとりするんだ」とか、ふとした時に距離が近くなる瞬間が面白かったですね。大森さんはいろいろな作品に出ていらっしゃいますし、独自の道を歩いていらっしゃいますよね。プライベートでお酒がすごく好きだと聞いてましたけど(笑)、一度ご一緒してみたかったのでとっても嬉しかったです。カメラが回ってない時は、失礼ですが、とてもチャーミングで可愛らしかったです(笑)。

――本作のテーマとも言える「人と人とのつながり」について、田中さんの思うことを聞かせて下さい。

やっぱり、人と人とのつながりって、とても不思議なものですよね。昔よく会っていて、その後何年も会ってなかったけど、ふと再会して意気投合したり、お互い全然別の場所に居たにもかかわらず同じような体験をしたり、自分自身で「こういう仲間がいたらいいな」というイメージを頭に描いていたら、自然とそういう仲間と出会ったり……ホントに不思議だと思います。

――田中さん自身は「人と人のつながり」を信じますか?

そういう"縁"って、信じた方が楽しいと思います。すべてがそうとは限りませんが、「これは何を意味しているんだろう」って読み解くのが面白いんですよ。「この出来事とこの出来事って、つながっていたのかな」と後から思ったり。そう考えるだけでも、人生が豊かになるんじゃないかなって私は思うんです。

――失礼ですが、それは年齢を重ねるにつれ思うようになったとか?

そうですね……デビューしていろいろな現場でキャスト、スタッフ含めていろいろな人と出会ううちに、昔に比べてけっこう積極的になりましたね。共演者の方とご飯を食べに行こうと自分から声をかけてみたり。壁を作っている人を見たりすると、寄って行きたくなりますし。壁を作る理由もなんとなく分かるし、そういう状態ってきっと頑張っているからなんだなと思うし。その人の世界の中で、その人の色に寄り添ってお話ししてみたくなるんですよ。どんな言葉が聞けるのか、どんな世界が見えるのか、そして自分がどんな反応をするのか見てみたいという気持ちもありますね。結局、人とつながりたいんですよね(笑)。

――では最後に、改めて本作の見どころをお願いします。

別々の場所、全然違う環境にいる人と、どこでどう出会って、どう自分の人生とリンクするのかなんて誰にも分からないじゃないですか。そういう「人と人とのつながり」の面白さをこのドラマで味わっていただけたらいいなと思います。そして、本当に人生何があるのか分からないという時、自分だったらどうするのか。そんな「まさか!」のスリルと共に、ドラマを見て下さるみなさんが、たくさん出て来る登場人物の中の誰かに自分自身を重ねて見ていただければと思います。

――無理矢理かもしれませんが「人と人とのつながり」という意味で、田中さんは今、結婚や家庭への憧れはございますか?

すごい無理矢理ですよね~(笑)。そりゃ年ごろですから、「いいなぁ」って、普通にイメージしますよね。でも、人生は何が起こるか分からないですから(笑)。

連続ドラマW『LINK』(全5回)は10月6日スタート(毎週日曜 22:00~ 第1話無料放送)。