1969年のウッドストック・フェスティバルで約11分間にもわたる速弾きを披露し、スターダムを駆け上がったアルヴィン・リー (C)BANG Media International

英ブルース・ロックバンド、テン・イヤーズ・アフターのギターリストであるアルヴィン・リーが3月6日に死去した。68歳だった。

1969年のウッドストック・フェスティバルで「アイム・ゴーイング・ホーム」の演奏中に11分間にもわたる速弾きを披露し一躍スターとなったアルヴィンは、スペインの病院で持病の手術を受けていた最中に予期せぬ合併症を引き起こし息を引き取ったという。アルヴィンの娘ジャスミン、妻エヴィ、元パートナーのスザンヌは次のように共同声明を発表している。

「私たちは愛すべき素晴らしい父親、そして伴侶を亡くしました。この世から本物の才能を持ったミュージシャンが去ってしまいました」

アルヴィンは、1966年にテン・イヤーズ・アフターを結成し、同バンドは通算10枚のアルバムをリリース。ブルースやスウィング・ジャズ、そしてロックを合わせたサウンドはヨーロッパやアメリカでヒットを記録した。1975年にアルヴィンは、同バンドを脱退してソロ活動を開始し、ジョージ・ハリソンやスティーヴ・ウィンウッド、ミック・フリートウッドなどと共にレコーディングを行っている。その後新しくテン・イヤーズ・レイターを結成し、70年代後半に2枚のアルバム『ライド・オン』『甦る雷神』をリリース。アルヴィンは死の直前まで活動を続け、昨年8月には最後となったソロアルバム『スティル・オン・ザ・ロード・トゥ・フリーダム』をリリースしており、45年に渡るキャリアで発表したアルバムは通算20枚以上にものぼる。

今回の訃報を受け、クイーンのブライアン・メイは自身のウェブサイトに「アルヴィンは影響力を持った伝説のギターリストで、しかもいい奴だった。当時マーキー・クラブにテン・イヤーズ・アフターのライブを見に行った時は俺はまだ学生で、アルヴィンの速弾きと指使いには恐れおののくと同時に、とっても興奮したのを覚えているよ。アルヴィンは毎回ステージで限界まで挑戦してギタープレイと歌を披露してたね」と悲しみのコメントを寄せている。

さらに、ジャズ・トランペット奏者のケニー・ボールが肺炎のため82歳で亡くなったと訃報が続いた。最近、入退院を繰り返していたケニーだが、7日の朝方に英エセックスのバジルドンの病院で他界したとマネージャーが伝えている。

ケニーは、憧れの存在だったルイ・アームストロングのバンドメンバーとしてキャリアをスタートさせ、その後「ケニー・ボールと彼のジャズメン」を結成し1960年代と70年代のジャズシーンにおいて活躍した。1961年には同バンドの「モスコーの夜は更けて」がUKシングル・チャートで2位に輝き人気絶頂期を迎え、TVコメディー番組『ザ・モアキャンブ・アンド・ワイズ・アンド・ショー』にもレギュラー出演を果たすようになり、さらには英BBCの『サタデー・ナイト・アット・ザ・ミル』でもレギュラーバンドとして演奏を披露するなどテレビ界でも成功を収めていた。