映画『つやのよる』の完成披露会見&舞台あいさつが8日、都内で行われ、キャストの阿部寛、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、忽那汐里、大竹しのぶが出席した。

左から、行定勲監督、野波麻帆、風吹ジュン、阿部寛、小泉今日子、忽那汐里、原作者の井上荒野

映画『つやのよる』は、直木賞作家・井上荒野原作の同名小説を行定勲監督が実写化した大人のラブストーリー。松生(阿部)は妻と娘を捨て、奔放な“艶”という女性と駆け落ちするが、“艶”は病に冒され昏睡状態になる。常に彼女の不貞に悩まされ続けた松生は、愛の深さを確かめたい一心で、過去に彼女と関係を持った男たちに連絡を取り始める。その行動は、連絡を受けた男たちのみならず、“艶”の存在に気付いた周囲の女たちをも困惑させていく――というストーリーで、映画は26日から全国公開予定。

小泉や風吹ら女優陣に囲まれた阿部は「ポスターを見ると、すべての女優さんとベットシーンがあると誤解されるんですが……」と弁解しつつ、「『そこまで見せて良いのか?』という姿を女優さんたちが惜しげも無く演じてて爽快です。暗い話のようだけど、ここまでやっちゃうと不思議と笑える作品になった」とアピール。MCに愛について聞かれた忽那は「大人の愛なので分からない部分もあったんですが、家族の愛は大事にしたい」と語り、小泉は「仕事ばかり楽しんでるので、今後の人生の目標にしたい」と演じた役どころを振り返りつつ、「最近、老眼で遠くの愛が見えないんです。老眼鏡を作りに行かなきゃ」と報道陣の笑いを誘う場面も。豪華女優陣が赤裸々に愛について語る中、行定監督は「撮影をしてて、いかに自分が女性のことを分かって無かったか痛感しましたね。心から臨んだキャストが集まってくれて感謝してます」と感慨深げだった。

会見後に行われた舞台あいさつには、阿部の元妻を演じた大竹しのぶも加わり、「別れた夫を追い続けるという役は、自分とは全くかけ離れていました」とおどけ、共演した阿部に「こんな格好良い感じだけど、とぼけてて大好きです。今度は幸せな夫婦を一緒にやりたい。私が阿部ちゃんを捨てる役でも良いかな」とラブコール。また、野波は“艶”の元夫を演じる岸谷五朗との大胆な濡れ場を同作で披露しており、「ガツンと脱いでるので、大きなお尻がスクリーンいっぱいで申し訳ない」と照れ笑いし、「すごく恥ずかしかったんですが、ニプレスを付けると人間じゃなくなった気がして。深夜の撮影だったので、岸谷さんの隣で素っ裸で寝てしまうくらいリラックス出来ました」と振り返った。野波は、昨年12月に俳優の水上剣星と入籍し、現在、妊娠4ヶ月で「6月に赤ちゃんが生まれるので、人生としても女優としても新しいステージが待ってる年になると思う」と幸せそうな笑みを浮かべた。