2013年新春に公開を予定している阿部寛主演の映画『つやのよる』(行定勲監督)に女優の小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶ、荻野目慶子が出演することが12日、明らかになった。

左から、小泉今日子、野波麻帆、風吹ジュン、真木よう子、忽那汐里、大竹しのぶ

同作は、自由奔放に生きてきた"艶(つや)"という女性を巡り、22人の男女が織りなす恋愛群像劇。艶と駆け落ちして伊豆大島に移住してきた松生(阿部)は、妻の不貞に悩まされ、何度裏切られても献身的に妻を愛してきたが、艶が癌に冒され、昏睡状態に陥った。そこで松生に、艶が関係を持った男たちに艶の死を知らせるという考えがひらめく。

今回発表されたキャストは、艶が関係を持った男たちの妻・恋人・娘たちを演じる。小泉は、艶の最初の男(艶の従兄で小説家)を夫に持つ石田環希役。夫が書いた小説が実は艶をモデルにしていると夫の浮気相手から聞き、松生からの一本の電話で、自分の夫と、艶の関係について不安を抱き始めている。

大竹は、松生の元妻・山田早千を演じる。既に松生とは離婚しているが、いつもどこかで夫を想っているという役どころ。早千の娘・麻千子は忽那汐里が演じ、艶の危篤の噂を聞き、母に父と艶が暮らす大島に行ってみようと提案する。ほか、艶がストーカーになってまで追い求めた男の恋人・池田百々子に真木よう子、艶の愛人だったかもしれない男の妻・橋川サキ子に風吹ジュン、艶の最初の夫の愛人・橋本湊に野波麻帆が起用された。豪華女優陣との共演に阿部寛は「こんなに素敵な女優さんたちと映画で共演できてうれしいです」と期待を寄せている。

ワインを掛け合う壮絶なシーン

同作は、すでに撮影がスタートしており、このほど、見どころの一つである女同士の戦いを繰り広げる1シーンが撮影された。小説家・石田行彦の妻・環希(小泉今日子)と行彦のの不倫相手である伝馬愛子(荻野目慶子)が、行彦の祝賀パーティー会場で初めて出会い、お互いの存在を快く思わない2人がワインを掛け合うなど取っ組み合いを繰り広げるというもの。

モニタ越しで小泉と荻野目による迫真の演技を確認しながら、思わず笑いが止まらなかった行定監督。撮影中は「行け~! と思いましたね(笑)」と振り返り、「映画の歴史をたどっても、この2人を闘わせたら面白いと思いました」と起用理由を明かした。小泉も「実人生では経験したことのない、女同士の取っ組み合いというのを荻野目慶子さんと3回戦! 次の日、激しい筋肉痛になるほどの戦いでした」と振り返った。