市販の鍋つゆはここまで進化した!!

冬の食卓といえば、昔から鍋が欠かせません。その昔ながらの鍋に旋風を起こしたのが、ハウス食品の「カレー鍋」です。それまで、かつおや昆布のだしをベースにした、しょうゆ味やポン酢味が定番だった鍋を、「和」から「洋」に大転回させました。「カレー味の鍋!?」と、最初は首をかしげていた人たちも、食べてみたら意外といける! それも、そのはず。子どものころから食べなれたカレーと、日本の冬の食卓になくてはならい鍋が合体したのですから、日本人の味覚に合わないわけがありません。かくして、カレー鍋は大ヒット商品になりました。

そもそも、鍋の味は、かつお、昆布といっただしと、しょうゆ、酒、みりん、砂糖などの定番調味料を合わせて、各家庭独自の味つけがされてきたもの。ところが、カレー鍋のヒットを契機に、食品メーカーはもちろんのこと、大手スーパーのプライベートブランドも、鍋つゆの素市場に参入。今冬は、新発売の鍋つゆの素が"ラッシュ状態"と言っていいでしょう。

これまでに発売された鍋つゆの素の定番どころや人気筋といえば、エバラ食品の『担々ごま鍋の素』、ミツカンの『ごま豆乳鍋つゆ』、『寄せなべつゆ』、モランボンの『キムチチゲ用スープ』、ヤマキの『もつ鍋スープ』など。「寄せ鍋は、わざわざ市販の鍋つゆを買わなくても、家で作れる」と侮ってはいけません。昆布、かつお、ほたて、鶏のダシが効いた家庭では出せない、お店屋さんの味に仕上がっています。

担々ごま鍋は、鶏ガラだしをベースに練りごまと豆板醤がプラスされ、まさに中華料理店で食べる担々麺の味。キムチチゲは、韓国語の「チゲ=鍋」をまたたくまに、ポピュラーにしましたが、市販のキムチチゲつゆは唐辛子、にんにく、ごまが絶妙なバランス、やはり家庭では出せない味です。もつ鍋つゆは、もつ鍋屋さん味をおうちでも再現したいという願いをかなえてくれます。

家にあるいつもの調味料で、いつもの味の鍋もいいものですが、市販の鍋つゆは、わざわざお金を出して買うだけの価値はあります。……つづきを読む