グリコ「ポッキー」のCMで弾けるダンスを披露し、一躍注目を集める女優・忽那汐里。5月3日から配信中のau携帯電話向け「LISMOオリジナル連続ドラマ」の第13弾『就活戦線異状あり』で、資本主義に真っ向から対立する女子大生のヒロイン・玲奈を演じている。本誌インタビューでは、落ち着いたしっかりとした口調で、CMで見せる元気な表情とはまた違った一面を見せてくれた。

忽那汐里(くつな しおり)
1992年12月22日生まれ。オーストラリア出身。身長160cm。2006年8月に行われた「第11回国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞して芸能界デビュー。以後、『3年B組金八先生』(TBS系)、『メイちゃんの執事』(フジテレビ系)、『小公女セイラ』(TBS系)など多くのドラマに出演。2008年9月には江崎グリコ「ポッキー」の第50代ポッキープリンセスに選ばれ、CMキャラクターとして活躍している。出演映画『ちょんまげぷりん』が今夏に公開予定

――現在、ご自身は高校三年生で、今回、初の女子大生役で就職活動に臨みますが、初めてのリクルートスーツの着心地はいかがでしたか?

忽那汐里(以下:忽那) : 「なんか、スースーしましたね(笑)。最初はもう少し襟の開いたシャツにメガネ姿だったので、スタッフの方に『助教授みたい』と言われてしまいました(笑)。リクルートスーツを着ると、(就職活動を通して)玲奈が成長していくのと同じで、ちょっと大人になれたのかなって気分になります」

――将来、もし就職活動をするとしたら、なりたいものはある?

忽那 : 「色々あります。写真が好きなので、カメラマンのアシスタントさんにすごく興味がありますし、フラワーアーティストも素敵ですよね!」

――「FRB」や「モーゲージ債」など、経済的な用語が飛び交う作品ですが、セリフを覚えるのは大変だったとか。

忽那 : 「最初は辞書を片手に、分からない言葉をひとつひとつ確認して、母に聞いたりもしました。その後、社会問題を分かりやすくまとめたテレビ番組のDVDを見て復習して……。でも、言葉は難しいですが、おおまかに起こった出来事の流れを把握していれば、そこまで複雑じゃないかな? かじった程度なので、こんなことを言っていいのか分からないですけど(笑)」

『就活戦線異状あり』STORY

舞台は金融危機に世界恐慌が吹き荒れる現代。アンチ資本主義サークル「プレカリアート研究会」に所属する大学生たちは、リーダー・玲奈(忽那)を中心に就職活動を行うことに。熱心に企業研究をし、面接を受けに行く玲奈、ケンイチ(大東俊介)、岩城(佐野和真)らメンバーたち。だが、彼らの真の目的は就職することではなく、有名企業の役員面接に潜り込み、面接の場で暴利をむさぼる企業を批判することだった。そんな中、批判した企業から偶然にも内定をもらってしまった玲奈は……。

――「ポッキー」のCMで見せる明るい弾け方とは対照的に、映画やドラマでは、落ち着いた役を演じられることが多いですが、素の忽那さんは?

忽那 : 「残念ながらと言いますか、それが自分かどうかは別として、自分の中にあるものしか演技に出せないと思っているので、ポッキーのCMも、自分の中にそういった部分があるから、ああいう風にテンションを上げてハツラツとしていられるんでしょうね(笑)。だから、どっちも"わたし"だと思います」

――ということは、普段、学校で弾けることもあると

忽那 : 「そうですね。あそこまでかどうかは別ですけど。まぁ、おとなしくやっています(笑)」

――作品の見どころと、就職活動中の皆さんにメッセージをお願いします。

忽那「リアルタイムで起こっている就職活動の状況や、大学生のいろんな気持ちが詰まった作品です。学生の代表とまでは言えませんが、少しでも多くの人に気持ちが伝われば嬉しいですね。就職活動中の皆さん、わたしが言う立場でもないですが、ほんとにほんとに、お体に気をつけてがんばってください!」……続きを読む。