「ポッキー」のCMでおなじみの女優・忽那汐里が3日、東京・シネセゾン渋谷で行われた映画『半分の月がのぼる空』(深川栄洋監督)の初日舞台挨拶に、主演の池松壮亮、大泉洋らと出席した。

映画『半分の月がのぼる空』の初日舞台挨拶に登場した忽那汐里

橋本紡のシリーズ累計140万部を超える人気恋愛小説を映画化した同作は、同じ病院で入院生活を送る高校生・裕一(池松)と難病を患う少女・里香(忽那)の二人の純粋で真っ直ぐな切ない恋を描き、映画『60歳のラブレター』で高い評価を得た深川栄洋が監督を務める。

今秋公開の映画『BECK』も控え、立て続けにヒロインを演じる忽那は、「待ちに待った公開初日を迎えることができて、幸せな気持ちでいっぱいです」と感無量の様子で喜びを語った。撮影は昨年5月に原作の舞台となった三重県・伊勢市でオールロケで行われ、夫婦岩で有名な二見興玉神社では二人の結婚式のシーンを撮影。当時、16歳で白無垢を着た忽那は「この歳で着るとは思ってもいなくて、(白無垢の)あまりの重さにびっくりしました。でも、素敵でしたね」と目を輝かせるが、司会者から突然、「(恋人役の)池松さんと体を触ったりいろんなシーンがありましたけど、いかがでした?」と問われびっくり。大泉が原作者の橋本に「どんな小説を書いたんですか!」と矛先を変えて助け船を出すが、橋本は「原作は結構ふらちな小説ですよ」とあっさり認めてしまい、大泉は「そんなシーン(僕には)ひとつもなかったのに……」と嘆き、客席から大きな笑いが起こった。

終始、会場の笑いを誘った大泉。同作のテーマとなる"ずっと"の意味を問われると「明らかに自分だけ難しい質問を……」と苦笑し、「ずっと愛し続けることですかね(笑)」

「今日は『ソラニン』よりもこっちを選んでくれて嬉しい」と笑顔の池松。昨夜は緊張で眠れず「夜道を散歩したら半分じゃない月を見つけてしまいました(笑)。この映画が一人でも多くの人の心に届けば」

また、医師でありながら里香と同じ病気の妻を救えず、裕一と里香の姿に過去の自分を投影し苦悩する夏目役を演じる大泉は、この日、37歳の誕生日を迎え、客席のファンから「おめでとー!」の声が。大泉は「37歳になってしまいました(笑)。でも、精神年齢は小学校の高学年ぐらいですよ」と照れ笑い。「若い二人がほんとに素敵でね。楽しんで映画を見てくださいね」とアピールし、忽那らにまぶしそうな目を向けていた。

誕生日を迎えた大泉に、サプライズで同作のモチーフである月の形をした誕生日ケーキが登場。大泉は「何年か前はジャングルで祝ったことがある」と、人気バラエティー番組出演時のエピソードを話すと、会場から大きな笑いと拍手が起こった

映画『半分の月がのぼる空』は、シネセゾン渋谷ほかで全国ロードショー中

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