政治家や企業経営者、知識人、ジャーナリストらが参加するダボス会議を主催している国際非営利財団「世界経済フォーラム」は4日、世界133カ国・地域の観光競争力を格付けした2009年版の報告書を発表した。

総合1~3位は昨年と変わらず、スイス、オーストリア、ドイツの順。4位のフランスは前年10位から大きく躍進。5位のカナダも9位から4ランクアップを果たしたほか、10位のシンガポールを除いてトップ10圏内はヨーロッパ・北米諸国が占めた。

一方、日本は25位となり、前年の23位からわずかに順位を下げる結果となった。日本への評価項目で世界1位を獲得したのは"衛生面"、"飲料水の品質"、"病床数"、"HIV感染率""平均寿命"の5つで、健康、衛生面での評価が高かった。これに対し、評価が低かった項目は、"観光に対する開放性"、"ビジネス出張の推進"でともに133カ国中130位。これらを含む全項目で評価が低かった"旅行・観光の親和性"部門で131位となり、ワースト3に入る結果となった。

観光競争力総合世界ランキング(1~30位まで)

順位 前年順位 国・地域名 ポイント
1 1 スイス 5.68
2 2 オーストリア 5.46
3 3 ドイツ 5.41
4 10 フランス 5.34
5 9 カナダ 5.32
6 5 スペイン 5.29
7 8 スウェーデン 5.28
8 7 米国 5.28
9 4 オーストラリア 5.24
10 16 シンガポール 5.24
11 6 英国 5.22
12 14 香港 5.18
13 18 オランダ 5.09
14 13 デンマーク 5.08
15 12 フィンランド 5.07
16 11 アイスランド 5.07
17 15 ポルトガル 5.01
18 21 アイルランド 4.99
19 17 ノルウェー 4.97
20 19 ニュージーランド 4.94
21 24 キプロス 4.92
22 27 ベルギー 4.92
23 20 ルクセンブルグ 4.92
24 22 ギリシャ 4.91
25 23 日本 4.91
26 30 チェコ 4.86
27 26 エストニア 4.83
28 28 イタリア 4.78
29 25 マルタ 4.77
30 29 バルバドス 4.77