NHK連続テレビ小説『だんだん』(NHK総合 毎週月~金曜8:15~8:30ほか)が20日、NHK大阪放送局のスタジオでクランクアップを迎え、ヒロインの三倉茉奈・佳奈らがセレモニーを行った。

『だんだん』クランクアップを迎えたWヒロイン。左から三倉茉奈、佳奈

9ヶ月に及んだ収録のラストカットは、茉奈・佳奈が揃って出演するシーン。2人の『だんだん』最後の熱演にスタッフからOKの声がかかると、スタジオにはドラマに込められたメッセージ"生んでくれておおきに。育ててくれてだんだん。この命にありがとう。"が書かれた垂れ幕が勢いよく降ろされた。その前に立ち、「せーのっ!」と声を合わせて一緒にくす玉を割った茉奈・佳奈は、共演者の吉田栄作や石田ひかり、スタッフから花束を渡されると、感情が溢れ出したかのように号泣。「ありがとうございました!」と涙でくしゃくしゃになった笑顔を見せていた。

くす玉が割れた直後までは“笑顔”だった2人

女優茉奈・佳奈の育ての親・長沖渉チーフディレクターの登場に号泣

併せて記者会見が行われ、茉奈・佳奈が収録を終えた心境を語った。「本当に終わっちゃったんですかね…。すごい寂しいです」と声を詰まらせた佳奈は「毎日この現場に来るのが楽しかった。人生の中で一番充実してて、濃くて幸せな時間でした。終わってしまうのが嫌で、最後のシーンを撮ってるときも、もう1回NG出したろうかなとか考えてしまって…(笑)。この『だんだん』でたくさん悩んで苦しんで。でもたくさん喜んで笑って、すごく楽しかったです」とコメント。ドラマのタイトルでもあり島根弁で“ありがとう”を意味する「だんだん!」でスタジオに集まった共演者やスタッフに感謝を述べていた。

「なんで終わっちゃうんやろう…」と涙声の佳奈

佳奈は「みなさんに出会えてうれしかった」と感謝を

一方、佳奈も「ホンマに終わってしまったっていう実感がなくて…。ホンマにどうしよう…はぁ~」と感極まって思わずため息を。「クランクインの前から京舞を踊るという厳しい課題をいただいて、これが想像していた以上に難しくて、すごく悩んだり苦しんだりもしました。京舞だけじゃなくて役柄でも悩んだ。キャバレーで歌ったり、好きになった人はこっち向いてくれへんかったり、何で私だけこんな辛いことばっかりなんやろうってひたすら苦しんで…。でも、そんな難しい役を演じられて勉強になりました。『だんだん』に出演できて本当に幸せでした」と声を詰まらせていた。

「よくがんばりました!」と労う吉田&石田に茉奈・佳奈も笑顔

そんな2人に父親役の吉田は「気分はすっかり2人の父親です。これからも同じ表現の世界でがんばっていきましょう」と、母親役の石田は「いつもニコニコ周りを明るくする茉奈さんと、とてもクールで淡々としている佳奈さん。こんなに長くいると2人の個性もよくわかってきました(笑)。これからも2人の良さを引きだし合いながら仲良くがんばって!」とエールを。茉奈・佳奈が1996年に出演した連続テレビ小説『ふたりっ子』でも演出を担当した長沖渉チーフディレクターは「君たちの明るさや親しさがスタッフに乗り移って、いい現場になった。それは君たちの力です。こんなにスタッフに愛されたヒロインはいないんじゃないかな。最高でした!」と讃え、2人を感激させていた。

収録中は互いに芝居の悩みなどを打ち明けて支え合い、「姉妹の絆が深まりました」という茉奈・佳奈。「これからも一緒にがんばろうね!」と声をかける佳奈に、茉奈が「まぁ、一緒にがんばります(笑)」と照れながら答える微笑ましい一幕も。さらなる活躍が期待される今後の活動については、2/18にCD発売された劇中のオリジナル曲『いのちの歌』のキャンペーンやライブをこなすほか、10月には『だんだん』の舞台化も決定しているという(10月1日~11月10日の期間で、東京を皮切りに大阪・名古屋・島根ほかで公演予定)。なお『だんだん』は3/28(土)まで放送。